2021/05/30

狂騒の、2020年代

こんにちは、小西です。


今日は、今一番私が欲しいもの、そして今一番誰かにおすすめしたいものをご紹介します。

最近スタッフの所有率が上がっている、humete Combination collectionのフープピアスです。

先日インスタに写真を載せたところ反応が多数あり、いつも担当させていただくお客様からも「気になっています」というメッセージが届きました。

以前にご試着いただいた際「印象が強すぎるかも…」と仰っていた事を話題に出すと、「最近は強いイメージのアイテムを着けたいんです。仕事で前に立って何かをすることが増えてきているので、精神的に強くなりたくて」と。

精神的に強くなりたいのは私も同じだったので、なんだか嬉しくなりました。



さて、Combinationのフープピアスと、お客様の「強くなりたい」という言葉から、ふと連想したことがありました。

「狂騒の時代」…第一次世界大戦後、社会が大きく変化した1920年代のことです。

奇しくも今からちょうど100年前。経済面ではもちろんのこと、ジャズ音楽やアールデコスタイルが広まり文化も大きな成長を遂げました。

当時の社会の力強さを表現したのが「狂騒」という言葉です。


Combinationのフープピアスは、色のコントラストが特徴的です。単に2色を貼り合わせただけでなく、表のホワイトゴールドはブラックのメッキで仕上げ、裏のイエローゴールドは鏡面に磨くことで、黒と金の強い対比が生まれています。

このコントラストの強さから、なんとなくアールデコを連想したのかもしれません。実際アールデコの時代には、シノワズリからの影響を反映した黒と金、赤と金、といった配色のジュエリーが作られていました。


それに、コロナ禍で大きな変化を余儀なくされた現代には、「狂騒の時代」と共通する時代背景があるように感じられるのです。

まさか出掛けたり人と会うことがこんなにも難しく貴重になるなんて、これまでは思ってもみませんでした。特に私の仕事は人と会うことで成り立つものだったので、そのインパクトはあまりに大きすぎました。

今から100年前、狂騒と称される1920年代も同様、それ以前では考えもしなかったような変化が目まぐるしく起こったのだと思います。


メッセージを下さったお客様は、仕事内容のステップアップから「精神的に強くなりたい」と仰いました。その言葉にも自分自身を重ね合わせつつ、このコロナ禍でもう一つ感じていたのが、環境の変化に適応しきれていない自分の「弱さを認める強さ」が欲しいという事。。。

Combinationのピアスが持つ力強さが「狂騒の時代」と重なり、これからの生き方を示唆してくれているんじゃないかと私には思えたのです。



ここまで超・個人的な解釈を書いてしまいましたが、間違いなく言えるのは、humete Combination Collectionはhumのクラフトマンシップを手に取るように実感できる作品だという事。

hum staff blog「humete Combination Collection」


人の記憶に寄り添い続け、強く永く必要とされ続けるもの。

そういったものはインスタントな手法からは生まれないと考え、ひとつひとつ手間暇をかけたハンドメイドにこだわっています。humのジュエリーを大切にご愛用いただいている方なら、その作用をきっと実感してくださっているはずです。

豪奢品or必需品という単純な基準に当てはめることはできないし、あらゆるリアリティが希少になっていく時代では、人の心を打つモノや手触り感のあるモノこそ寧ろ必要だとも思います。



この記事に少しでも共感してくださった方には、勝手ながらhumete Combination Collectionを強くおすすめさせていただきたいと思います。

ちなみにREFINE METAL Collectionとのスタイリングもイチオシです。



今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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私がメンバーの皆様に励ましてもらうためのFacebookグループになりつつありますが、、、humに関連することなども書いております。

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2021/05/26

【hum making】神田-vol.5

こんにちは、小西です。


本日は神田の練習記録vol.5です。

前回の練習記録はこちら


Instagram:@hum_making


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Day 32


●彫り練習 新しい柄へ

巻き込む形の唐草模様を彫ってみる。


<貞清さんからのアドバイス>

→上下左右対象の柄と違って、唐草は絵としての全体の流れを意識して彫るといい。一つのパターンが前後の柄に干渉するように。


特に渦巻になっている部分が全然彫れず、どうあがいても悲惨な仕上がりに…。

葉の流れを意識することで何とか形になってきたが、彫りの部分は自分で試行錯誤するものの何も改善されず。言葉を失うほど…。


とりあえず1周を目指して彫り進める。初心を思い出す。



Day 34


●彫り 続きから

悪戦苦闘しつつ、3日掛かりでどうにか1周彫れた。線の強弱などを修正。

ただ何をしてもガタガタになる。たぶんタガネが悪くなっている?

別のタガネに変更→彫り跡は綺麗になったけど、彫り方が悪いのか線そのもののガタつきは直らず。

明日朝イチで見てもらう。



Day 35


●貞清さんによるチェック

・何も見ずに(お手本無しでも)、こういう柄が感覚で描けるようになるといい。

・柄の仕上がりは良い感じなので、そこに彫りの技術が追いついてくるといい。

バリを取ってもらったら、彫りが深すぎたかなと思ったところがそうでもなかったり、普通に彫れていると思ったところの線が細すぎたりした。


●タガネを研ぎ直してもらう

バリがない状態で綺麗なタガネを使ったら、前回よりは良く彫れるように。



Day 36


●彫り 新しい柄(桜)

心機一転、全く違う雰囲気の柄に。

せっかくなので真ん中にミルも打ってみた。

お花のような柄は、時間を忘れてずっとやり続けられる。楽しい!

ストローク短い柄は得意かも?

あと半周、明日続きから。


ちゃんと見るとバランスが悪かったりもしますが、ある程度のレベルで彫れたと実感できた時は、テンションとモチベーションが上がります!

(一番左が桜。右隣の唐草模様がガタガタなの、見えるでしょうか…。)



Day 37


●彫り 続きから

桜の柄一周終わり。

まだまだ不安定だし、バランスも悪かったりするけど、少しずつ上手くなってきたかも。

両サイドの線が細い。顕微鏡使うと、柄が小さくなりやすい。→肉眼との比率の差を思い出すように。



Day 39


●彫り 月桂樹

柄がみっちりしてしまっている。ピッチを詰めすぎた。

ピッチが狭いと細部が誤魔化されて見えるので、間隔をもっと広く取って修正する。


●貞清さんから

上手くなってきた!片切りタガネも◎

前までは片切りが下手だと言われていたのでうれしい。


1週間前に唐草模様を彫った時は目も当てられないくらい酷い出来で、どうしようかと思いました。

その後ストロークの短い柄を久しぶりにやったら結構良くなって、貞清さんの言う「同じ柄を続けるより、違う柄を一回挟むと成長がわかりやすい」というのを実感しました。



Day 40


●彫り 月桂樹続き→巻き込まない形の唐草模様

ストロークが長い線は、まだ得意になれない。


彫りにかかる時間の計測について、どういう測り方がベストか模索中。タイマーはどうしても押し忘れてしまうし、時計で測ると誤差が出てしまう。

計測の単位も、1週間単位で測るのか、1つの柄に対して測るのか検討中。


お客様のオーダー品を作る時も時間計測は必要なので、早く自分に合った方法を見つけなければと考えています。方法はともかく習慣づけるしかないのかも。



Day 41


●彫り 続きから

両サイドのミル打ち2/3まで完了。


●貞清さんより

ストローク長い線、強弱が難しいよね。彫り直しながらやるといいよ。

→彫り直しながらやっていたけど、深さが足りていなかった。もっと深くしてOK。


今やっている柄を彫り終わったら、シルバー八角形リングの2回目に挑戦します!


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これまでにも増して、神田の試行錯誤が見えた回になりました。

苦手な事にトライして何度やっても上手くいかないとき、自分で自分が嫌になるほど辛いですよね…。

また得意分野をやることによって自信を取り戻せていたようで、安心しました!


二度目の八角形リング、前回と比べてどのような変化が見られるか楽しみです。

少しずつ目標に近付いていけると良いなと思います。


Instagram:@hum_making

2021/05/23

自分のスタイルと自転車

こんにちは、荒瀬です。


先日書いたhum RESTOREの記事で、代表・貞清に影響されて自転車を購入したことに触れました。

今日は、ジュエリー、洋服、自転車、全てに当てはまる「自分のスタイル」を作ることについてお話しします。



さて、以前からぼんやりと自転車が欲しいな、と思ってはいたものの、きっかけがなく買えずにいました。

ですが毎日事務所に停めてある貞清の自転車を見る度に、欲しい気持ちが高まっていき、自分が乗るならどんな自転車がいいだろう?と考えるようになりました。


何かを買うとき、必ず想像することが私にはあります。

それは、白いTシャツにアナトミカのジーンズ、コンバースの黒のハイカットという「基本の姿」。

この私らしいスタイルにマッチするかどうかを、買い物をする時の一番の判断基準にしています。

そうやって決めた自転車の条件は、4つ。

・ホリゾンタルフレーム(端正でスマート!)

・ブランドマークが主張しすぎずスッキリしていること(激しすぎるロゴはちょっと・・・)

・サドルとハンドルはブラウンレザー(クラシカルな雰囲気に)

・太めのタイヤ&カゴ付き(安全性と日常使いのしやすさはマスト!)


カジュアルな服装の多い私が乗る時のバランスを考えると、スマートでクラシカルな自転車が合うなと思ったんです。

この条件を基に、貞清と、ブルーラグ代々木公園店の松本店長に相談しながら、遂にマイバイクが完成しました。

そして以前の記事でも書いたように、週5日の自転車通勤を始め、私物ネックレスのhum RESTORE出品に至ります。


更に、買い物をする時に想像する基本の姿には、この自転車が加わるようになりました。



つい最近、季節の変わり目に新しいジュエリーを手に入れたいと思い、商品を色々と試着。中でも、JEWELRY MAKING FESTIVALでデザイナー・稲沼が着用しているのを一日中見ていたことで、とあるピアスが強く頭に残っていました。


例のスタイルで自転車に乗った自分がこのピアスを着けたら・・・、と想像します。


K18 のしっとりとした質感と2色のコントラストに、フルで施されたダイヤモンド。洋服のカジュアルな要素を和らげてくれそう。

フープのサイズは程よく、ブラックメッキによってシャープな存在感が際立ち、黒いフレームの自転車ともバランスが取れる。

全てがマッチして、このピアスを着けた自分の姿がはっきりと想像できました。(加えて、信頼のおける同僚たちからも「荒瀬さんっぽい」と背中を押してもらえたのも嬉しかった!)


こうして、humete Combination Collectionのフープピアスのオーダーを決めました。

もちろん、ピアス単体で見ても完璧です。

元々は強度を増すために生まれたコンビネーションジュエリー。それが現代のhumのアトリエで、手間と時間を掛けて作られる。職人の想いが込められたピアスは、身に着けるだけで自信が湧いてくるし、かっこいい。

鏡を見るたびに、「このピアスを選んだ数か月前の私、ナイス!」と自分で自分を褒めています。満足感がすごいんです。

ちなみに稲沼は、「テンションを上げたいから」このピアスを着けたままジムへ行くそう。私も実際に使ってみて、その気持ちがわかったような気がしています。



コロナ自粛をきっかけに自分の持ち物を見直して、むやみやたらにモノを買う・消費するということを考え直した方も多いのではないでしょうか?

かくいう私もその一人です。冒頭でお話しした基本の姿は、昨年春の休業期間中に断捨離をしたことで、頭の中が整理されたのか、自然と思い浮かぶようになりました。


昔から洋服はそれなりに好きで、いろいろなテイストのものを購入してきました。

基本はカジュアルで、オーバーサイズのカットソーやスウェットが大好き、でもたまにはレースのブラウスも着たい。

humだったら、メンズのシルバーリングがmy first humで、入社してから最初にオーダーしたのは華奢で繊細なテニスブレスレット。

私を知る人は意外と思うかもしれませんが、昔からピンク色も好きです。


あまり統一感が無いように思えますが、ただ一つ共通しているのは、自分が「好き、かっこいい」と心から満足できるものだけを選んでいるということです。

そういうものは値段の高い・安いにかかわらず、身に着けている自分に自信が持てる気がします。何より、そう思えるものでなければ楽しくないから。


こんな風に自分なりの基準を大事にすることが、基本の姿、いわば自分のスタイルを作ることに自然と繋がっていく気がしています。

流行や人の意見も気になるけれど、自分の審美眼とスタイルを持つと本当に必要なものを見極めやすくなるし、より心地良く、楽しく過ごせると思います。

hum staff blog「基本の型」



自転車の話が軸になってしまいましたが、ジュエリーの選び方を改めて考える機会にもなったので、シェアしてみました。

お付き合いいただきありがとうございました。


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小西祐子プロジェクトレポート



2021/05/21

【information】BRIDAL RING ORDER in KYOTO

友永です。


5月20日(木)より、TOMORROWLAND京都店にて”BRIDAL RING ORDER in KYOTO”が開催されています。


個性豊かなデザイナーズブランドのマリッジ・エンゲージリングが一堂に会するオーダー会。

ブライダルに限らずファッション使いも楽しめるような、デザイン性の高いリングが中心にセレクトされています。humも3月の渋谷店に続いて参加できることになりました。


京都店ではhumのマリッジリングを常時お取り扱いいただいておりますが、今回のイベントでは通常よりも豊富なラインナップで展開中です。


また、このイベントに向けたTOMORROWLANDバイヤーの和田氏とデザイナー稲沼の対談が、"Special Interview"としてホームページに掲載されました。

記事にある通り、和田バイヤーとはブランド設立当初からのお付き合い。

humを長く深く知る方ならではの視点から、ブライダルリングのデザインやディテール、クラフトマンシップを語ってくださっています。

"Special Interview" hum

ぜひご一読ください!




“BRIDAL RING ORDER in KYOYO”

5/20[thu]~6/6[sun]



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2021/05/16

bespoke -customer interview-

こんにちは、小西です。


本日は、hum JINGUMAE atelier&shopでエンゲージリングをフルオーダーしてくださったお客様のインタビューを掲載します。



彼女に内緒でエンゲージリングをオーダーしたいとご相談いただいた、W様。


リングへのこだわりや、デザインのイメージ、彼女への想い、、、

JINGUMAEの店長・古川と、職人・森山が、様々なお話を伺いながら承りました。

エンゲージリングに続いてマリッジリングもオーダーいただき、おふたりで受取りにご来店された際、インタビューに応じてくださいました。

W様の強い想いと、そこに呼応した古川と森山の提案が印象的な内容です。


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<お客様> W様・エンジニア / H様

<インタビュアー> 古川・hum JINGUMAE atelier&shop



【エンゲージリングをhumでフルオーダーされた理由】


-まずは、今回humをお選び下さった理由についてお聞かせください。


W様:

彼女が好きで憧れているブランドがhumでした。

少し前、ピアスをオーダーしに伊勢丹のお店へ行った時「こんな指輪がいいな」という話が出たこともあり、婚約指輪はhumで作ろうと決めていました。


-デザインや予算へのこだわりはありましたか?


W様:

大体の予算はあったけど、それよりは納得のいくものにしようと思っていました。

僕から見た彼女のイメージに合うよう、シンプル過ぎず、華やかさのあるデザインにしたいな、と。


最初に考えたのは、月桂樹の和彫りのリングに1石ダイヤが入ったような婚約指輪です。

イメージに合うデザインがあればそれにしていたかもしれないですが、ぴったり合うものは無かったんで、せっかくだしフルオーダーにしようと考えました。



【職人との対話】


-ご希望をお聞かせいただいた上で、職人と直接相談していただきながらデザインを決めていった流れでしたよね。


W様:

実際に職人の方と話をすると、「月桂樹のリングは元々こういうコンセプトなので、やるならこのような形が良いのでは」と、具体的な説明と提案をしてくれました。

作っている人のこだわりは大事にしたかったので、有り難かったですね。

彼女からはブランドのコンセプトや世界観が好きなんだと聞いていたし、humでしか作れないものを、という事はずっと考えていたので。


-元々のイメージとは少し違う形だったのと、あとは他の部分でもオーバーする内容でしたが、思い切りの良い決断をされた姿がすごく印象的でした。


W様:

背が高く指が長い彼女に似合うものを、という点でも、提案されたデザインは優れていると思いました。

自分が思い描いていたものよりこっちのほうが良いなと納得できる提案で、すごく気に入ったので、それでお願いしました。


【彼女へのサプライズ】


-以前制作したことのあるデザインの原型を元に、腕に月桂樹の彫りを入れ、世界にひとつしかないリングが仕上がりました。実際に完成したリングを見て、どのようなご感想を抱かれましたか?


W様:

近いデザインのサンプルとダイヤのルースを見ていたので、ある程度はイメージできていたんですが、想像以上にすごく華やかで素敵な指輪になりました。

あまりにも素敵だったので、思わず自分で着けちゃった(笑)


-お渡ししたとき、H様の反応はいかがでしたか?


W様:

旅先の車中で唐突に指輪を渡しました。彼女は予想していなかったみたいで、とにかく驚いていましたね。

予想してた?


H様:

予想してなかったし、ダイヤが大きくて、一瞬ダミーなのかと…。


W様:

渡した後、クールに構えていればよかったんだけど、「こういうデザインで、職人と相談して作った」という話をついつい力説してしまいました。良さを知ってもらいたくて。


(この辺りで、H様が涙をこぼされました。指輪へのこだわりは聞いていたものの、オーダーに至るまでのW様の強い気持ちや決断を、この日のインタビューを通して感じ取られた様子でした)


-力説したくなるほど、様々なこだわりを詰め込んでオーダーしてくださったリングですものね。私達も嬉しかったですし、H様もきっと喜ばれたのではないでしょうか。


H様:

私のスタイルに合わせてデザインを考えてくれたと聞いて、嬉しかったです。

しばらくしてから雑誌の婚約指輪特集を何気なく見たんですけど、全部同じに見えてしまって(笑)

本当に良い指輪を贈ってもらったなと、改めて感謝しました。

 


W様:

彼女のサイズがわからなくて、店員さんからも「サイズがわかってからオーダーしたほうが…」と言われたけど、どうしてもサプライズにこだわりがありました。

絶対に入るであろうサイズで作った結果、やっぱり大きかった(15号でオーダー→本来は約10号)。


-職人はサイズが変わることを見越して、後から直しやすいような工夫もしていました。


W様:

サイズ直しに出すまでの間、出かける時には、彼女がぶかぶかの指輪を人差し指に着けてきてくれて…。わざわざ着けてくれているその姿が嬉しかったですね。


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humのコンセプトや世界観が好きだという彼女の気持ちを尊重し、作り手の意図を大切にしてくださったW様だからこそ、今回素晴らしい作品を作り上げることができました。

一生に一度の大切な決断を私達にお任せくださり、大変光栄です。


W様 H様 心よりお祝い申し上げます

ありがとうございました!




今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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昨日公開した代表・貞清の声明文を受け、個人的な想いをFacebookグループに投稿しました。


2021/05/12

【hum making】神田-vol.4

こんにちは、小西です。

神田の練習記録vol.4をお届けいたします。

前回の練習記録はこちら



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Day25


●八角形リングの刻印と仕上げ (森山さんより教わる)

仕上げをしていると、ケガキの線の強さ、ミルのバリの出にくい打ち方が必要、などなど、、、気付いた事が多数。

リング内側のミルのケガキは薄めに、外は強めにする。

 

●銅板で彫りの練習を再開

月桂樹の続きを顕微鏡で。

線は綺麗になってきた。

シュッとした葉っぱになってしまっているので、もっとふっくらさせる。

 

今朝、初の八角形リングが完成しました。

実際の商品と比較して写真を撮ってもらう。


 

Day26


●彫り続きから

葉の形をふっくらと。シュッとしているよりも月桂樹らしい雰囲気になった。

湾曲した角度がきつくて線がガタついてしまう。曲げる時にタガネの角度をもっと起こす。

 

直線・尾っぽ練習

直線は顕微鏡でも見やすいけど、尾っぽはまだ慣れず裸眼の方が上手くいく。

彫り終わり→両サイドミル打ち。

1周目たまに斜めになってしまった。

2周目明日チェックしてもらう。

 

彫り 別の柄へ

裸眼で挫折した小さめの柄に、顕微鏡を使って再挑戦。




Day27


●新しい柄の続きから

太さ、角度、崩れたところの修正をするかしないかで、自分が成長するかしないかが決まる!

一周の最後、柄が一致しなかった→彫りながら柄を作るんじゃなく、次は最初に基準の印だけ作っておく。

 

曲線はまだガタつく時があるものの何となくしぶタガネの扱い方は安定してきた気が。

片切りは不安定。彫りすぎてしまう時がある。




Day28


●直線・尾っぽ練習

尾っぽ思い切りやりすぎたと思っていたけど、それくらいで良いらしい。

直線の歪みが無くなってきた。

 

銅板リングの彫り

ラスト1周、唐草の柄をリベンジ。長いストロークの線が、前より形になってきた。

これが終わったら、次は新しい銅板リング(4~5周)八角形2本目へ

銅板リングは事前に作ってあるので、彫り終わったらすぐ次に移れそう。

 

 

Day29


●唐草の続きから

「カーブは片側引っ掛ける」この意味がわかってきた。扱いはまだ難しい…。

普通に彫るとガタガタになるけど、引っ掛けると彫りの跡がきれいになる。抑揚もつきやすい。

小さい菱形が難しい。

ラスト1周終わり。新しい銅板リングへ。



Day30


●銅板リング、新しい柄から

両サイドの直線を、八角形リングで使った鋭角な方のタガネに変更。

柄の最初と最後が一致するよう、先に1周軽くけがきと彫り微調整。

ぱっと見はきれいになってきたけど、ちゃんと左右対象にはなっていない。



Day31


昨日の続き

4枚葉の柄の中央が一致せず、線と線の間が開いてしまった。

きれいにできた箇所もあれば、左右対象になってないところもある。片切りで修正はできるけど、それよりもちゃんと彫れるようになる。

銀杏の柄がガタつく。

一周終わり、次の柄へ

 

福岡から小野さんが来ていて、「毎日続ければ、年内に八角形リングを彫れるようになる目標は達成できそう」と言ってもらえました。引き続き頑張ります。




左が私が彫ったもの 右が商品



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神田が初めて彫った八角形、想像していた以上に完成度が高くて驚きました!

勿論、まだまだ未完成の状態ではありますが、毎日共有してもらっている練習の成果が形として表れて嬉しいです。

 

私は直接練習を監督する立場にはないですが、日頃のレスポンスや飲み込みのスピードを見ていると、技術を習得するスピードも早いんだろうなと思っています。

年内の目標が達成されるのが楽しみです。



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2021/05/10

パートナーと着けるチェーンリング

こんにちは、小西です。


先日エンゲージリングの在り方について書いたところ、良い反響がありました。

humでブライダルリングやペアリングを探されている方から耳にすることが多いのが、「いかにも」なのは嫌、という声です。

humのブライダルコレクションはファッション性が高く、ありきたりではないものを求められる方にも好評ですが、お客様によってはもっと新鮮さのある見え方を希望されることも。そんなとき私は、よくチェーンのデザインをおすすめしています。


なぜチェーンなのか?その理由も含めて、今日はパートナー同士で着けるチェーンリングをご提案したいと思います。


チェーンリングの着け方で記憶に残っているのが、いつか代表の貞清から聞いた話です。

「特に男性は、昔買った結婚指輪がなんとなく気恥ずかしいと感じるようになる事がある。チェーンリングを重ねるとちょっと馴染むから、提案すると喜ばれることが多いよ」

確かこんな風に話していました。



どうも普通の指輪がしっくりこないという方でも、チェーンリングなら自然に着けていただけることがあります。

チェーンリングの良さは、少しくだけた雰囲気があるところ。かしこまりすぎたスタイルに違和感があるおふたりにはぴったりです。


「繋がり」「絆」といった意味合いを連想するチェーン。

デザインに意味を持たせて着けるジュエリーには、単なる装身具にとどまらない価値が生まれます。

チェーンリングには、エタニティリング等と並んで、パートナーシップを表現するのに相応しい意味合いがあると言えそうです。



「仕事の都合で結婚指輪は着ける機会がない」という方もいらっしゃいますが、左薬指に肌身離さず着けることに囚われる必要はないと思います。

ふたりで出かける時に着けたり、何でもない時にひとりで着けて楽しまれても良いのでは。


「指輪そのものに興味がない」という方もいらっしゃいますし、それはそれで良いと思うのですが、「全く興味がなかったけどhumは気に入って着けるようになった」というお声は多数聞きます。

特にチェーンリングは着用中の締め付け感も少なく、いかにも指輪、という佇まいではないので、違和感なく迎え入れていただけると思います。

パートナーへの想いをチェーンリングに託してみるのも、悪くないんじゃないでしょうか。




最近好きな作家さんが言っていて共感したのが、「自分の解釈は多く持っていたほうがいい」という言葉です。

常識とか慣習を完全に無視するのは難しいけど、それを自分なりの視点で色んな角度から捉えることは、自分らしく楽しく生きるのに必要だと思いました。


パートナーや家族の形が多様化している今、リングの選び方も多様で当たり前。

その中でもhumだからこそできるご提案を、今後も続けていきたいと思います。

私達の考えが、誰かの解釈を少し広げるきっかけになればと願っています。



今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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2021/05/02

3年越しの誓いが叶った日

こんにちは、小西です。


本日は、とあるお客様とリング(と、少しだけ私)のお話をご紹介させていただきます。



T様は長年の顧客様で、ジュエリーひとつひとつに対しての思い入れをとても強く持たれている方です。

私が愛用しているeyeリングやバングルも、お子様への想いを込めて、T様ならではのカスタマイズでオーダーしてくださいました。

それらを肌身離さず、お守りのように大事に着けてくださっています。



今から3年近く前、私はhum HANKYU UMEDAで店長を務めながら、当時福岡にオープンしたばかりのhum IWATAYAにも携わるようになっていました。

思い返せばやたらとエネルギーが有り余っていて、何でもかんでもやりたかった頃です。

新店のサポートも積極的に取り組み始めたものの、会ったことのないメンバーとの意思疎通がスムーズにいかない事に悩んでいました。


そんな時、たまたまT様が立ち寄られました。

「どうしたん?えらい元気なさそうやけど」と、私の表情が普段と違うことに気付かれた様子。

顔に出てしまっていたことを反省しながら、大丈夫です、すみませんでしたとお詫びしたのですが、「小西さんいつも元気やからびっくりした。仕事大変?しんどい?」と心配してくださいました。

ついご厚意に甘えてしまい、新しく仕事が増えたのは嬉しいけど不安も多くて、、、そんな風にやんわりお話しすると、うんうんと頷いて「私は小西さんと話すと元気になるから、そのままで絶対大丈夫」と励ましてくださいました。

その言葉に思わず目頭を熱くしたことを、今でも鮮明に覚えています。



その頃から、ずっとT様が気にされていたリングがあります。

阪急うめだ店のイベントスペースでPOP UPをやった時に、JINGUMAEから取り寄せていた1点物です。


かなりの存在感で、誰でも着けこなせる訳ではない個性的なリング。

1点物なのでサイズが合わず諦められる方もいらっしゃいます。

そしてやはり、お値段もそれ相応。


興味本位でご試着されたのですが、その瞬間、T様も私も色めき立ちました。

「素敵!」

元々のお好みに合致するデザインではあるのですが、明らかに今まで選ばれてきたものとはオーラが違います。

かと言って主張しすぎる訳ではなく、T様の雰囲気にしっくり馴染んでいました。


結局この時は、悩みに悩んだ上で別のもののご購入を決められました。

そして、「このリングは、家が建った時にまだ残ってたら絶対買います」とも。

新居の構想をちょうど練り始めていらっしゃったところで、かなりの気合いが入っているご様子だったので、その記念として購入されるにはもってこいのリングだと感じました。

「だから、その時まで小西さん辞めんといてや」

この言葉を胸に刻んで、私も仕事に励み続けました。



あれから約3年。

先日、遂にこのリングをT様へお渡しいたしました。

新居はいよいよ完成間近。

更にお子様の進路に関しても素敵なご縁や門出があったり、他にも様々な出来事が重なったタイミングで、リングをお迎えくださいました。


3年思い続けて手に入った1点物のリング、、、まるでT様の元へ行くべくして行ったようなリングですから、それだけで奇跡的なものを感じます。


裏側には、新居に設けられたギャザリングスペースの名前「・omoi・」を刻印しました。

この文字列は、お子様の名前の一文字からとったもの。

T様いわく「色んな縁を繋いでくれる子」の名前を冠した場所で、これからも新たな出会いが紡がれていくのだと思います。

このリングも同様に、様々なご縁を引き寄せるような存在になることを願っています。


リングをお渡しした後、「今日は記念の日になりました!いつもありがとう」とメッセージが届きました。

お家のことやお子様のこと、ジュエリーを迎えることまで、日々の出来事を大切に過ごされているT様を、心から素敵だなと思いました。



私はこの3年の間に、福岡への転勤とコロナ禍での店舗の閉店を経験し、また大阪へ戻ってきました。

色んな試練に挑んだ3年を経て、悩んでいた私を励ましてくださったお客様との誓いを叶えられたこと、一生忘れないと思います。


勝手ながら、私にとっても記念の日になりました。

いつもありがとうございます。




今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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Maira Gall