2020/12/27

2021年に向けて

 こんにちは、小西です。


早いもので、今年最後のブログ更新となります。

今年の3月からブログを再開し、それと同時にインスタグラムを始めました。

当時はまさか、ここまで大規模なパンデミックが起こるとは思っていませんでした。

コロナ禍で不要不急の外出自粛を求められ、「必要なもの」「不要なもの」について改めて考えた方が多いのではないでしょうか。

私自身も、自らの仕事の必要性やジュエリーの需要について、現実を突き付けられた気がしました。


ですが、humとしてやってきた事は間違っていなかったと、確信を得ることもできました。


大量生産・大量消費で経済の拡大を目指す時代は、既に終焉を迎えようとしています。

持続可能な開発目標SDGsの、SDG12は「つくる責任、つかう責任」。

物を作る事、物を使う事に関して、価値観をアップデートしなければなりません。

お手持ちのジュエリーを作り替え新しく生まれ変わらせる、「REMODEL」。

都市鉱山の有効活用を目指す、「REFINE」。

正規認定の中古品を新たな持ち主に届ける、「RESTORE」。

その他にも、在庫を持たないオーダーメイドの仕組みや、自社のアトリエで自社の職人がジュエリーを作る事。


お客様に喜んでいただく為に自分たちが出来る事を模索しながら、新しい時代において必要とされる行動を熟考した結果、これらの答えに辿り着きました。



humはこれからも、本当に必要としてくれる方の為だけに、丁寧にジュエリーを届けていきます。

これまでよりも一層、ハンドメイドの価値を追求していきます。

更に、作ったものに対して責任を負う準備も整いました。



あらゆる面で厳しい状況が続きますが、強い信念を持ってやっていくしかありません。

私達が大切にしている思いやそこに宿るストーリーを、少しずつでも伝えていけたら良いなと思います。


来年もhumをよろしくお願いいたします。



今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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2020/12/20

“from JINGUMAE vol.1” ~hum JINGUMAE atelier&shopについて~

こんにちは、小西です。


前回の記事ではNIGHT WORKSHOP JINGUMAEの様子をレポートしましたが、今後こちらのブログで、hum JINGUMAE atelier&shopを定期的にご紹介していきたいと思います。


その第一回目となる今回は、まだご来店いただいた事のない方に向けて「hum JINGUMAE atelier&shopは、こんなお店です」という内容をお伝えしてまいります。


humのフラッグシップストアに位置付けられる、JINGUMAE。

アポイントメント制で、お一組ずつじっくりとご対応させていただいております。


また、

・メンズコレクションの取り扱い

・One OffやArtisanalといった1点物の豊富な展開

このような他の店舗とは違う特別な商品ラインナップになっているのも、フラッグシップストアならでは。

希少な逸品との出会いをお求めでしたら、JINGUMAEにお越しいただくのがおすすめです。

以前はショップのスペースとアトリエのスペースが完全に区切られていましたが、現在はショップの奥の方にも彫金机が置かれ、アトリエの存在がより身近に感じられる空間になりました。


アトリエで職人が作業をしている姿を実際に目にされることで、オーダーいただくジュエリーへの思い入れが更に深まる、というようなお声も頂戴します。


更に、フルオーダーやリモデルをご希望の場合は、職人に直接ご相談いただくことが可能です。

作りやデザインの面において職人の視点からご提案できるのは、アトリエを持つJINGUMAEならではの強み。

またフルオーダーやリモデルについては、後日詳しく記事にしたいと思っております。

特に男性のお客様は、百貨店のアクセサリー売場では女性客ばかりで何となく居心地が悪い、、、という経験をされた事もあるのではないでしょうか。

JINGUMAEはアポイントメント制なので人目を気にせずお過ごしいただけますし、アトリエを覗きながら、堅苦しくない雰囲気の中でジュエリーをお選びいただけます。


また、ブライダルジュエリーをお探しのお客様にとっても、大切なリング選びが思い出深いひと時となるような空間をご提供いたします。

お席にお掛けいただき、お寛ぎになって、エンゲージメントリングやマリッジリングをごゆっくり吟味なさってくださいね。

特別な商品ラインナップに、特別な空間。

アトリエと職人を間近に感じながら自分だけのジュエリーを選ぶ体験は、他のジュエリーショップではなかなか味わえないと思います。


ブランドコンセプトにもある「記憶に残るジュエリー」を見つけに、ぜひhum JINGUMAE atelier&shopへ足をお運びくださいませ。



今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。


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2020/12/14

NIGHT WORKSHOP JINGUMAE レポート

こんにちは、小西です。


11月よりスタートしている「NIGHT WORKSHOP JINGUMAE」。

この度、プログラムに新しくピアスが追加されました。

ポストの先端が完全に隠れるので、ストレスフリーに着けられます。

シンプルなデザインで身に着ける人を選びません。

 

本日は、このピアスが実際に制作される様子をレポートいたします!

 


NIGHT WORKSHOPは19時から開講されます。

今夜の講師は、アトリエマネージャーを務める三尋木。

明るく爽やかな対応に定評があります。

まずはサンプルをご確認いただきながら、どのような構造になっていて、どのように作っていくのかをご説明いたします。

 

こちらのピアスは、ざっくりとこのような工程で制作されます。

線材を曲げてピアス本体を成形する→余った線材をカットする→ポストを成形する→本体とポストに穴を開け、かしめる→磨いて仕上げる

 

それでは早速、作業の様子を見ていきましょう。


 

    線材を曲げてピアス本体を成形する

こちらのピアスには、パイプ状の線材を用います。

そのまま曲げると空洞が潰れてしまい、きれいに曲がらないので、中に針金を通して曲げます。

 

まずは棒状の芯金に線材を巻き付けて、曲げていきます。

曲がりづらい端の方は、「やっとこ」を使って仕上げます。

フープの形ができあがりました。


    余った線材をカットする

「糸ノコ」を使ってカットします。

切るものに対して、糸ノコを垂直に当てるのがポイントです。

強い力を入れて押し当てなくても、糸ノコを真っ直ぐに上下させる事ができれば綺麗に切れます。

この「真っ直ぐに上下させる」というのが、意外と難しいところ。

 

カットできたら彫金台に固定して、中に入れていた針金を引っぱって取り出します。


    ポストを成形する 

ポストに用いる線材の片端をハンマーで叩き、平たくします。

今回は特に小さなものですので、押さえている指を一緒に叩いてしまわないよう注意が必要です。


    本体とポストに穴開け、かしめる

本体の輪っかの端と、叩いて平たくしたポストの端に、小さな穴を開けます。

開けた穴に芯を通して、かしめます。

とても細かい作業です。


夢中で作業に打ち込んでいると、時間が経つのはあっという間。

アトリエの外がだいぶ暗くなってきました。


    磨いて仕上げる

いよいよ最後の工程です。

リューター使いが荒くなってしまうと、美しく仕上がりません。

同じ方向に、一定の力で、繰り返しリューターを動かして表面を磨きます。


完成です!

この日のお客様は初めてジュエリー作りに挑戦されたそうですが、良い仕上がりです。

 

とてもお似合いでいらっしゃいます。

 

 

最後に、お客様へインタビューをさせていただきました。

 

-作っているあいだはどんな気持ちでしたか?

初めてなので、大切に育てていくような気持ちで真剣に作りました。」

-仕上がりには満足ですか?

「大変満足です。」

-印象に残っている作業はありますか?

「ポストとピアスをかしめる為に、穴を開けたところです」

-今夜の講師を採点するなら、何点でしょうか。

100点です!わかりにくい所を、何度も丁寧に教えてもらいました」

 

三尋木さん、お褒めの言葉を頂けて良かったですね。

 

U様、この度はありがとうございました!


NIGHT WORKSHOP JINGUMAEの詳細は、こちらにてご覧いただけます。

現在、職人のパーソナリティをお伝えする紹介ページを準備中です。

お申し込みをご検討いただく際に、それぞれの職人について少しでも知ってもらえればと思います。


 

個人的に感じていることなのですが、購入するときに印象的な出来事があり思い出に残っているようなものは、何気なく購入したものよりも、ずっと長く大切に使う気がしています。

そういった意味では、「自分で作る」という体験はかなり強烈に記憶に残るので、その思い出と共にいつまでもご愛用いただけるのではないでしょうか。

 

制作の面白さをきっかけに、ジュエリーの魅力を改めて感じていただければ幸いです。

お休みの日でも、お仕事帰りでも。どうぞお気軽にご参加くださいませ!




今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

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2020/12/07

rosecutとcombination

こんにちは、小西です。

rosecutコレクションより、新たにリングとピアスを発売いたします。
rosecutの新作は約4年ぶりとなりますが、4Cの基準に囚われずダイヤモンドの新たな価値観を提案しているhumにとって、ローズカットダイヤモンドは大変馴染み深い存在です。

今回、リングはプラチナとK18グリーンゴールド、ピアスはK18ホワイトゴールドとK18イエローゴールドを貼り合わせて制作しています。
2色の地金のコンビネーションにすることで、ローズカットダイヤモンドのクラシックな魅力が一層引き立つデザインになりました。
コンビネーションジュエリーの発祥は、こちらの記事でも触れていますが1700年頃だと言われます。
当時はプラチナを加工する技術が無かったため、シルバーの裏にゴールドを貼り合わせました。

ローズカットが発明されたのは、16世紀。
三角形を組み合わせた24面体の、薔薇のつぼみを思わせるドーム状のカットです。
まだ電灯が無かった時代、蝋燭のほのかな灯りの下でも美しく輝くローズカットダイヤモンドは、瞬く間に人気を博しました。

ローズカットダイヤモンドをシルバーとゴールドのコンビネーションで仕立てたジュエリーは、1700年~1830年頃のジョージアンと呼ばれる時代によく見られます。
現在でも尚、アンティーク市場で人気の高いスタイルです。

このように、ローズカットとコンビネーションは、ジュエリーの歴史において密接な関わりがあります。
今回の新作が、アンティークテイストでありながらもモダンな空気感を纏っているように感じられるのは、300年前に生まれたスタイルが不変の魅力を持っているからでしょう。


11月から直営店で展開を始めたREFINE METAL Collectionの革新的なデザインに相対して、このrosecutコレクションは伝統を継承したデザイン。

伝統を重んじながらも革新を起こし続けることは、文化を発展させることに繋がります。

humがジュエリーという文化をどのように発展させていくのか・・・
今後も見守っていただければ幸いです。



今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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2020/11/29

hum RESTORE

こんにちは、小西です。
 
先日、私物のリングをメンテナンスに出しました。

サイズを直すだけのつもりでしたが、新しいECサイトを立ち上げるにあたってメンテナンスのサンプル写真が必要になり、石の留め直し、ミルの打ち直し、いぶし直し、仕上げ直し、全てやってもらう事になりました。
 
写真左が新品の在庫、右が私の私物です。
 
メンテナンス前↓


メンテナンス後↓
5年近く毎日のように着用し、かなり使用感が出ていたリングが、ほぼ新品同様に蘇りました。


そして、その新しいECサイトというのが、humの正規認定中古品を扱う新たなサービス「hum RESTORE」。
着ける事のなくなったhumのジュエリーをお預かりし、新品同様にメンテナンスを施した上で新たな買い手を探す、正規の二次流通サービスです。


皆様にとっては、
「humは何の為に自ら中古品を取り扱うのか?」
「どんなメリットがあるのか?」
「メルカリやヤフオクではだめなのか?」
など、なかなか理解しづらい部分があるのではないでしょうか。

そこには、「ブランドであり続ける事」「モノを作り続ける事」への強い思いがこめられています。


ジュエリーブランドとして、過去に販売してきたジュエリーが二次流通で取り引きされることは、ある意味で嬉しい事です。
というのも、新品で販売されたものが次の買い手に売られる、その回数が増えるほど価値は高くなるという考え方があるからです。

10万円のリングが5万円で次の持ち主に渡れば、そのリングには15万円の価値があることになる。
そう考えると、過去に作ったものが、この先に作るものや、ひいてはブランドそのものの価値を決定すると言えるのではないか。

つまり、過去の商品がお客様が現在ご愛用くださっているもの、これからご購入くださるものの価値を決めることにもなり得ます。


過去に販売したものに責任を持つ事は、これからのブランドの未来を作っていく事に繋がる。
今後humがブランドとして更なる進化を遂げるためにも、早急に着手すべき取り組みでした。


現在も様々な二次流通プラットフォームでhumのジュエリーが売買されていますが、品物の状態を正確に把握することが難しいため、購入を躊躇される方もいらっしゃるかと思います。
また、自分では着けなくなったものを譲りたいけど適正な価格がわからない、安易に出品してトラブルになるのが怖い、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
「hum RESTORE」は、このような二次流通の市場で起こり得る問題を解決できると確信しています。

 
時代の流れと共に、経済の在り方も大きく変化しています。
humがブランドとして変えたくない、変えるべきでないコアの部分を守るためにも、時代の変化には敏感でいなければならないと感じています。


「hum RESTORE」
近日中OPEN


このRESTOREについて、代表であり職人の貞清に意義や思いを聞いて深掘りした記事を、私のFacebookでアップする予定です。
その他にも、humや私が関わるプロジェクトの裏舞台、パーソナルな内容などを綴っていくつもりですので、
ちょっと覗いてみようかなと思って頂けたら、こちらよりリクエストを頂ければ嬉しいです。


今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
 
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2020/11/22

Artisanal -customer interview-

 こんにちは、小西です。

 

humは「誰が誰のために作るのか」を大切に考え、自社のアトリエにて11点ハンドメイドによるジュエリー制作を行っています。

その最たるものがビスポークオーダーだと言えますが、オーダーメイドのベーシックコレクションや、1点物のOne Offコレクションにも、humの理念が表れています。

 

1点物の中でも一際特別な、「アーチザナル」というラインをご存知でしょうか?

至高の逸品を作るにあたって必要な素材や条件、タイミング。

それらが完璧に揃った時にだけ制作されるhumの最上級ラインです。

全工程を一人の職人が手掛け、完成した作品にはその職人のサインとなる刻印が入ります。

これまで制作した点数は多くないため、初めて耳にされた方もいらっしゃるかもしれません。

 

この「アーチザナル」をエンゲージメントリングとしてお選びくださったお客様へインタビューのお願いをしたところ、有り難いことに快諾していただけました。

 

今日はそのお客様へのインタビューを通じて、アーチザナルの魅力、ひいてはhumの真髄に触れていただければと思います。


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S/アパレル関係

購入品番:AR-R54

エンゲージメントリングを選ぶにあたって、一番初めに思い浮かんだのはショーメでした。ショーメ展を見に行った事があったし、こういう機会でしか着ける事の無いブランドかなと。

具体的には、ティアラ型の「ジョゼフィーヌ」というモデルを候補にしていました。

日本のブランドでまず候補に挙がったのは、SHIHARAhum

それぞれ個性的な雰囲気が気になっていました。

 

私自身こだわりが強いタイプで、予算を設けずひたすらピンとくるデザインを探していました。

ダイヤに関しては、マーキースやペアシェイプ、ローズカットなど、自然とラウンドブリリアントカット以外が目に留まるように。

あまのじゃくなので、みんなとは違うものが良かったんです。

 

元々humの商品の中では、インスタで見かけたティアドロップ型のローズカットダイヤをシンプルに仕立てたデザインが印象に残っていました。

アーチザナルラインの存在は知らなかったのですが、この個性的なリングを試着したとき、とにかくピンときて・・・。

細部の細部まで作り込まれたプレミアムな1点物に出会えたおかげで、難航すると思っていたエンゲージリング選びが、想像していたより遥かにスムーズになりました。

 

王道のラグジュアリーブランドや、ミニマルテイストのデザイナーズブランド。色々と見比べていく中で、「自分の生活に溶け込むか?」という事を考えるようになりました。

ラグジュアリーブランドのエンゲージリングは華やかでテンションも上がるけど、自分の普段のスタイリングで着用するイメージができなかったんです。

かと言って、せっかくのエンゲージなのにあまりにもシンプルすぎるのは物足りないと思った。

エンゲージらしい特別感がありつつ、自分が好きなファッションに合うテイストなら永く着けられるかな・・・。

そう感じて、最終的にこのアーチザナルに決めました。

気に入っているポイントは、まず変わったダイヤが使われている所。

一般的なラウンドブリリアントカットでは満足できないと思っていたので、このライトイエローの四角いダイヤが気に入りました。

それに、サイドのデザインと彫り模様、メレダイヤの留め方も素敵。

実際に着けて色んな角度から眺めると、ここも良いな、こっちも良いな、という感じで、ディテール全てに見入ってしまいます。

他にどこを探しても見つからない、個性的なのにエレガントでクラシックな雰囲気が好きです。

指あたりもやわらかく、着けやすいです。

 

夫も、他ブランドも含めた中でこれが一番気に入っていたみたいです。

下見を終えた後、家でも繰り返し会話に出てきて「やっぱりあれが良いんじゃない?」と。

君らしいし、着けている姿がイメージできる。そう言ってくれていました。

 

母には試着した時の写真を送っていたんですけど、これに決めたよと報告したら、「これにすると思ってた」と言われました。

好みがはっきりしている私には、周りから見てもhumのアーチザナルが一番しっくり馴染んでいたのだと思います。

ここまで自分にぴったりだと思えるのも、1点物だからこそですよね。

初めて下見をした時は新宿伊勢丹の方に立ち寄って、そこで「神宮前店には1点物がもっと豊富に揃っている」と案内されました。

後日神宮前店を訪れると、伊勢丹で見て気になったこのリングが、偶然こっちにあったんです。

他のデザインも見てみたくて神宮前店に足を運んだけど、このリングへの想いが更に強まる結果に。

そんなご縁を感じたエピソードも思い出深く、既に愛着がわいています。


実は職場が神宮前店のすぐそばなんですが、なかなか立ち寄る機会がありませんでした。

伊勢丹のスタッフさんに案内してもらって、足を運んでみて良かったです。

どちらの店舗でも丁寧に対応していただきましたが、特に神宮前店はブライダルリングを選ぶのにふさわしい空間だなと思いました。

時間を忘れてじっくり選ぶ事ができるし、併設されているアトリエで作り手の存在がリアルに感じられるので、リングへの思い入れも増しました。


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いかがだったでしょうか。

飾らず素直にお話しくださった温かいお言葉の数々に、スタッフ一同感激しております。

S様、本当にありがとうございました。

 

 

私も過去に何度か、お客様がアーチザナルを迎えられる瞬間に立ち会ったことがあります。

素材、デザイン、着用感、ディテール、職人のこだわり全てが自分自身にフィットした時、「自分だけの為の逸品」だという強烈な運命を感じるのでしょう。

明らかに、眼の輝き方が変わります。

そんな運命的な出会いが生まれると、制作した職人の姿が思い浮かんでものすごく嬉しくなります。

 

 

humのクラフトマンシップを凝縮した最上級の1点物「アーチザナル」。

職人が全身全霊を注いだ作品には、他とは明らかに違う存在感、貫禄があります。

運良く出会えた時には、是非じっくりとご覧になってみてください。

 

 

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

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2020/11/11

NIGHT WORKSHOP JINGUMAE

こんにちは、小西です。
 
この度hum JINGUMAE atelier&shopにて、これまでとは違った形でワークショップを始めます。
題して、「NIGHT WORKSHOP JINGUMAE」。
営業終了後のアトリエで開催される、夜間のワークショップです。

皆さまは「職人」という仕事をどのようにイメージされるでしょうか。
自社のアトリエを持ち、11点ハンドメイドでジュエリーを制作するhumにとっては、中核をなす存在であることは間違いありません。
 
職人に求められるのは、技術を習得するまで長い年月をかけてひたすら鍛錬を繰り返す根気。作業台に座って小さな金属や石と向かい合い、火や道具を操り続ける、集中力と体力。
仕事として本気で取り組む以上、厳しい職種だと言えます。
 
では、職人は何故、そのような厳しい環境に身を置くことを選ぶのでしょうか?
その答えは単純です。
作ることが好き。楽しい。
ただ、それだけなのです。
 

そうして成り立つ職人の仕事ですが、どんな優れた職人もやがてクオリティの限界が訪れます。
職人の成果をスピードと質、いわゆる生産性というものさしで計れば、生産性のピーク=身体能力のピーク。
80歳の老人と25歳の若者が同じ条件で100メートル走をしたら、当然25歳の若者のほうが早く走るのと同じです。
 
今アトリエで活躍している職人が、やがてピークを過ぎたとしても、これまでの経験や技術を活かせる仕組みを作っておけないものか。
そんな考えから、福岡の彫金教室「WORKSHOP NANOKAWA」を2019年にオープンしました。
技術を教え、経験を伝え、ものづくりの楽しさを広める、いわば“職人のセカンドキャリア”のための試みです。
 
NIGHT WORKSHOP JINGUMAE」も、そのひとつだと言えます。
退勤後何も予定が無いなら、もっと作っていたい。
せっかくなら、作る楽しさをお客様に伝えたい。
「仕事だからやる」のではなく、「やりたいからやる」。
そんな職人の想いから始まったこの企画は、セカンドキャリアへのステップに繋がっていくはずです。




職人は、自らの技術を向上させるためにあらゆる努力をします。
ただ楽しいから、努力し続けられます。
その「楽しい」を仕事にしている職人のワークショップ。
きっと、お楽しみいただけると思います。

まずは、マリッジリング、ペアリングのメニューを準備しました。
納得いくまで自分の手でジュエリーを作りたいお二人にぴったりの環境で、職人がマンツーマンで制作をサポートいたします。
humの職人によるワークショップは超・本格派。
自分たちで一生モノのリングを制作する体験は、大切なパートナーとの絆をより強固にしてくれるのではないでしょうか。

夜のアトリエで皆様にお会いできることを、職人一同楽しみにしております。


NIGHT WORKSHOP JINGUMAE
 
【場所】
hum JINGUMAE atelier&shop
東京都渋谷区神宮前2-31-7 Villa Gloria 1F
 
料金、予約方法など詳細はHPをご覧ください。
http://www.hum-est.com/night_work_shop/


 
 
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
 
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2020/11/08

ホワイトゴールドのこと

こんにちは、小西です。

ジュエリーに詳しい方なら、humのホワイトゴールドを見た時に「変わった色味だな」と感じられるのではないでしょうか。

ファンの皆様からは、この独特な色合いが好きだというお声を頂きます。
ゴールド派、シルバー派を問わず幅広くご愛用いただいている、humのホワイトゴールド。
今日はその魅力をお伝えしたいと思います。



そもそもホワイトゴールドというのは合金の一種。
純金(24金)にパラジウムや銀などを混ぜることで、白い色をしたゴールド「ホワイトゴールド」ができあがります。

その混ぜる金属のことを、割金と呼びます。
ジュエリーによく用いられる18金は、75%が金で、残りの25%が割金。
割金の配合を変えると、ゴールドの色合いが変化します。
humでは18金イエローゴールドや18金ホワイトゴールド、18金グリーンゴールドをよく使いますが、これらの違いは25%の割金がどのように配合されているかです。

では、なぜ割金を混ぜるのかというと、強度を高めるためです。
24金は非常に柔らかいのですが、他の金属を加えることで加工しやすく、また変形や傷に強くなります。



一般的なホワイトゴールドを使ったジュエリーには、ロジウムメッキ加工が施されます。
これは、やや黄みがかった色のホワイトゴールドをきれいな白に見せるため。

ところがhumでは、白さを強調するためにメッキをかけることはありません。
独自の配合にこだわったホワイトゴールドは、グレーっぽいようなブラウンっぽいような、独特のニュアンスがある色なので、わざわざ白く見せる必要が無いのです。

このhumならではのホワイトゴールドを引き立てるのが、ブラウンダイヤです。
落ち着いた輝きを有するブラウンダイヤに、温かみのあるホワイトゴールド。
主張しすぎる事なく控えめな印象ですが、自然と目を引く魅力的な色合いです。


こちらは先日hum online storeに入荷した1点物。
ローズカットのブラウンダイヤは色の濃淡が出やすく、全体的にきれいなグラデーションが生まれています。
大胆なデザインのエタニティリングですが、素材の色合いが柔らかいので、肌馴染みの良い仕上がりです。

また1113()にも、ホワイトゴールドとブラウンダイヤを使ったアイテムが入荷します。
シックでエレガントなコーディネートのご提案として、laceコレクションからテニスブレスレットとチェーンリングをセレクトしました。
hum独自のホワイトゴールドとブラウンダイヤによって、華奢なジュエリーが印象深い雰囲気を纏います。
 
humeteのシルバーチェーンをデイリーにご愛用いただいている方は多いと思いますが、TPOによっては、このように淑やかなスタイリングも素敵ですよね。
 
ピアスはあえてイエローゴールドを選ぶことで、こなれた印象になります。


色味を統一させることにこだわらず、それぞれのデザインによって色や素材を選んでほしい。
デザイナーがそんな風に話していた事がありました。
 
他の素材と合わせても浮かないhumのホワイトゴールドは、普段イエローゴールドだけを着けているという方でも取り入れやすいと思います。
特有の優しい色合いが他のジュエリーを受け止めてくれるので、ぜひ素材をミックスしたコーディネートに挑戦してもらえたら嬉しいです。
 
 
 
humのホワイトゴールドの魅力、伝わりましたでしょうか。
本日はブラウンダイヤをあしらったデザインに絞ってご紹介してまいりましたが、実はホワイトダイヤとも相性が良いんです。
 
現在hum直営店にて展開中の「REFINEMETAL COLLECTION」では、ホワイトゴールドとホワイトダイヤの組み合わせをご提案しています。
こちらもぜひご覧くださいませ。
 
 
 
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
 
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2020/11/01

REFINE METAL COLLECTION -チェーンのデザインについて-

こんにちは、小西です。

今日は前回からの続きで、REFINE METAL COLLECTIONを詳しくご紹介してまいります。
REFINE METAL PROJECTの詳細や、コレクションを発表するまでの経緯については、こちらをご覧ください。


前回お話しした通り、このコレクションのチェーンデザインはhumの完全なオリジナルです。
プロジェクトの文脈と整合性の取れた生産背景であるべきなので、制作方法から職人の働き方までもを含めてデザインされています。
既に存在するモチーフを引用することなく、留具まで含めて一からチェーンを作ったジュエリーブランドを、私は他に知りません。

REFINE METAL“だけ”を用いて作る、100%アトリエメイドのチェーン。
これまでに無い革新的なデザインで、当然ジュエリーとしての見た目もカッコよくなければいけない。
全ての課題をクリアするため何度も試作を繰り返し、検証を重ねました。


チェーンは通常、加工が容易な丸い線を機械で編みます。
マシンメイドのチェーンは効率が良く正確ですが、グラデーションやコンビネーションなどの変則的なデザインは不可能です。

今回のコレクションのチェーンは、角線を手で組み上げて作ります。
職人が角線を叩き、曲げる工程で、地金の特性により線の太さに絶妙なグラデーションが生まれます。
角線は丸い線に比べて加工の手間はかかりますが、ダイヤを留めたり、地金をコンビネーションにする事が可能です。

手作業ならではの良さを最大限に活かした、humにしか作れないチェーンジュエリーが完成しました。



ジュエリーは何と言っても、身に着けた時に美しくなければいけません。
洋服や他のジュエリーにマッチするかどうかも大事。

革新的なデザインのREFINE METAL COLLECTIONではありますが、ファッションジュエリーとしてコーディネートをお楽しみいただけるよう仕上げられています。

コーディネート例を少しご紹介してみます。

シルバーのブレスレットは、人気のhumeteチェーンブレスレットに比べて厚みや太さがあり、1点で存在感があります。
ダイヤがあしらわれたアイテムをバランスよく組み合わせると、エレガントな雰囲気をお楽しみいただけます。

ネックレスも同様に、ダイヤの入ったピアスをさらっと合わせると良さそうです。
humete Combination collectionのフープピアスとのスタイリングが、私の一押し。

チェーンリングは、humeteチェーンブレスレットとの相性が抜群。

リングとピアスを同じデザインで揃えると、わざとらしくなく、きちんと感を演出できます。


いかがでしょうか。
まだまだ私も研究中ですが、これまでのチェーンジュエリーとは全く違う、新鮮な着け方ができそうです。

REFINE METAL COLLECTIONのトランクショーに合わせて、各店にてデザイナー来店イベントを開催いたしますので、デザイナーから直接コーディネートのアドバイスをもらうのも楽しいと思います。

出処が明確なREFINE METALだけが使われ、作った職人の顔が見える。
オールハンドメイドなので手間暇はかかるけれど、過重労働が生じる事は無い。
今までに無かった全く新しいデザイン。斬新なのに奇を衒うところがない。

ここまでサステナブルでトレーサブルで、生産背景やストーリーまで含めてかっこいいと思えるジュエリーがあるなら、それ以外は必要ないのでは?
そんな風に思ってしまうのは、私だけでしょうか。


職人が「天才的な発明」と自負する、“REFINE METAL COLLECTION”。
ぜひご覧ください。
皆様のお越しをお待ちしております。


“REFINE METAL COLLECTION”
11/4(水)発売
※hum JINGUMAE atelier&shopのみ11/5(木)発売

“REFINE METAL COLLECTION トランクショー”
hum JINGUMAE atelier&shop 11/5日(木)〜11/15(日)
 デザイナー来店:11/14(土)・15(日) 各日PM2:00〜PM5:00

hum ISETAN SHINJUKU 11/18(水)〜11/22(日)
 デザイナー来店:11/21(土)・22(日) 各日PM2:00〜PM5:00

hum HANKYU UMEDA 11/25(水)〜11/29(日)
 デザイナー来店:11/28(土)・29(日) 各日PM2:00〜PM5:00




今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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Maira Gall