2021/06/13

似合うものの選び方

【お知らせ】

hum staff blogは、hum公式サイト"Journal"に移行いたしました。



こんにちは、小西です。



shop managerの岩崎から聞いた話です。

「華奢なブレスレットをお探しのお客様。お手持ちのジュエリーも華奢なデザインばかりとの事。

まずはご要望に沿うようなものをご紹介すると、もちろんお似合いになり、反応もまずまず。

ふと、お客様の目線がhumeteチェーンブレスレットに向けられている事に気付いてショーケースからお出ししようとすると、『気になってはいたけど大丈夫です。多分似合わないから・・・』。

気になるならご試着だけでも、とお着けいただくと、一瞬にして目の輝きが変わって笑顔がはじけました。

ボリュームのあるデザインはなんとなく避けていらっしゃったようだけど、いざ着けてみるとすごくお似合いになった。お客様の新しい可能性が開けた瞬間でした」


皆さまも同じような経験が一度くらいあるのではないでしょうか。

「似合わないかもしれないもの」を試すのって、勇気とエネルギーが要りますよね。

試した結果似合っていればいいんだけど、似合わなかった時は少しがっかりしてしまったり、時間や労力を無駄にしたような気になります。だから、これまでの経験を踏まえて「似合わない可能性が高いもの」を避けるようになっていきます。 

こちらの記事で「対面販売から生まれるもの」について書きましたが、お客様のチャレンジのハードルを下げることも、私達販売員の役目です。

岩崎の話に限らず、ハードなデザインに抵抗があったり、シルバーは似合わないと思い込んでいる方は少なくありません。humeteチェーンブレスレットはそのような方でも似合いやすいので、思い込みは一旦置いておいてまずは一度ご試着を、とご案内しています。


それから、「似合わない」ものを「似合わせる」工夫もします。

これはhum HANKYU UMEDAの大谷から聞いた話ですが、ピアスをお探しでhum特有のホワイトゴールド×ブラウンダイヤの色味を気に入られたものの、実際に着けてみると少し寂しい印象になるというお客様がいたそうです。そこで大谷は、お顔映りの良いイエローゴールドのフープピアスをご紹介しながら、二つ目のピアスホールにホワイトゴールド×ブラウンダイヤの一粒ピアスを重ねるスタイリングを提案。お客様が直感的に「良いな」と感じられたお色味を、上手く取り入れていただくことができたようです。


コーディネート術に限らずhumの特色であるカスタマイズを活用したり、ほんの少しの工夫で「似合わせる」ことができるのですが、自分ひとりで選んでいるとそこまでわざわざ考えなかったりしますよね。

それに「似合わせる」というのは、何もこのようなテクニックだけではありません。

もっと根本的な気の持ちようみたいなところを、お話ししていく中で解消できることもあります。


つい先日、長年ご愛顧いただいている顧客様から出た名言があります。

「似合う似合わないは、自分次第」

たとえ似合わないと思っても、自分はこれが好き!と思って着けることができればそれで良いし、もはや似合っていると言えるのでは?というお話でした。

私がお客様のジュエリー選びをお手伝いするときはその視点を欠かさないのですが、いざ自分のものを選ぶときには客観的な視点が持てずに「これは私には似合わない」と片付けてしまいがちです。本質的なことをお客様から言っていただけて、我に返った出来事でした。

タイトルの「似合うものの選び方」ですが、やはり自分が「良いな」と感じる心の動きを大切にするに越したことはないと思います。


もう一つ、これは特にhumを知ってまだ日が浅い方へお伝えしたいのですが、humのジュエリーは他のジュエリーと根本的に違う部分が多々あります。

humeteチェーンブレスレットも、平たく表すと「シルバーのチェーンブレスレット」になりますが、一般的なそれとは別物だと言っても過言ではないほど。

だから、似合わないと決めつけず「まずはお気軽にご試着を」。


、、、とは言え状況的になかなか難しいという方も多いかと思います。

そのような皆様に向けて、オンライン上でも手触り感のある情報や言葉をお伝えするべく、より一層発信に力を入れていく所存でございます。


さて、この度hum公式サイトのリニューアルと同時に、hum staff blogも「Journal」として公式サイトに統合されました。

今後とも変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願いいたします。




今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。


インスタグラム、フェイスブックも更新中です

Instagram

Facebook

公式サイトのリニューアルに際して、去年の3月にブログを始めた経緯を振り返り、Facebookグループにて投稿しました。


2021/06/09

【hum making】神田-vol.7

こんにちは、小西です。


神田の練習記録vol.7をお届けします。

vol.6はこちら


Instagram:@hum_making


---------------------------------------------------------


Day 50


今日から、ミル打ちを綺麗にする練習に取り掛かります。


●円を描いて彫って、ミルを打つ練習

和彫り月桂樹リングの側面にも使われている彫り方。

この練習が続いた人はほぼいないらしい…。

きれいな円を彫るのがかなり難しい。1周彫るのに45分とか、そのくらいざらに掛かる。



Day 51


●円の続き

全体的に浅い。もっと深く彫る。

浅いとミルが丸くならず、バリも出やすい。線と線の間は面をなくす。山を作るように。



Day 52


●続きから

まだまだ浅い!もっと深く!!!

円を描くのも難しいけど、深く彫るのも自分の思い切りが足りず、なかなか現状を打破できない。やりすぎてしまう事に対して必要以上に慎重になってしまう。

そしてミル打ちは重なりがち。


ミルが重なる問題→線と線の間に面が残る状態ではなく、しっかり深い線を彫って間を山状にできればミルの重なりが軽減されると、後から気付きました。

ミル打ちは、1つ前に入れたミルの引っ掛かりを利用して隣に打っていくのですが、ちゃんと丸くてきれいなミルを打てていればその引っ掛かりが深くてずれにくい…と、思っています。

(伝わらないと思うので、手書きのメモ添付します)





Day 53


●続き

自分で気付いたことや頂いたアドバイスを反芻しながら、同じ練習をひたすら繰り返す。


単純な練習だから、粗が見えやすい。

比較的誤魔化しの効く八角形をやって上手くなった気になっていたけど、基礎をやってみるとまだまだでした。発見にもなるし身が引き締まります。

本当に年内に商品を彫れるようになるのか?と、一抹の不安も発生します。より一層精進します。



Day 54


●続き

線が太くなってきた。

結構思い切ってやってます。山を作る、絶対!って気持ちでやってます。


貞清さんから「気が狂う練習だから、気が狂わないように気をつけてね。」との事。

まだ気は狂わないけど、肩が凝りやすい(?)気がする。姿勢が悪い。

辛くない姿勢を自分で作っていくことも、上手くなる条件だと思っています。



Day 55,56,57,58


●ずっと、円を彫って、ミル打って、の繰り返し。



Day 59


●諸事情により、ほぼ1週間ぶりの彫り練習

内容はまた同じで、丸く彫ってミルを打つ。

丸く彫っているはずなのに、何故か線が蛇行する…。

貞清さん曰く、1週間空いたら大体2週間くらいやらないと感覚が戻らないそう。私が彫ったのを見て、「心が乱れている」と一言。

頑張ります。



Day 60


●今日も同じ、丸く彫ってミルを打つ

手元が狂いまくって悲惨な仕上がりに…。

貞清さんも裸眼でパッとみて、「あー…」と。

やればやるほどダメになると伝えたら、「それは飽きてるんだよ」とのこと。


飽きを解消するために、全く違う練習をやってみる。

明日からしばらく、文字を彫ってみる事にしました。

5mmくらいの大きさのフォントで、カリグラフィーの見本を元にまず書いてみる→どうやって彫るか自分で考える→実際に彫る。

文字を彫ることに少し興味があったので、楽しみ。




---------------------------------------------------------


なんとも地道な練習を積み重ねた10日間でした。

ただただ円を描いて彫るだけの練習。。。不適切な例えだとわかった上で言うのですが、毎日地面に穴を掘り、掘った後にはその穴を埋める「穴掘りの拷問」を連想してしまいました。そう捉えると、「続いた人はほぼいない」「気が狂う練習だから」という貞清の言葉にも妙にリアリティが出てきます。


ただ、この例えが明らかに違うところは「目的意識の有無」ですよね。

神田は同じ練習を繰り返しながらも自分の気付きや周囲のアドバイスを反映させ、より良くするための工夫を続けています。これは目的の無い単純作業ではありません。

とは言っても、やはり「上手くなりたい」という強い気持ちがなければできない練習だとも思います。

改めて彼女の決意の固さをリスペクトしました!


今回個人的に印象に残ったのは、「単純な練習だから、粗が見えやすい」という部分でした。

私の座右の銘のひとつは、18代目中村勘三郎のこの言葉です。

「型があるから”型破り”になれる。型が無ければただの”形無し”」

まさに今神田は、型を身につけている最中なんですね。


しかし、単純な練習を続けて本当に発狂されてしまっては大変です。

次は少しブレイクを挟んで、そこからまた仕切り直してもらえたらと思います。



Instagram:@hum_making




2021/06/06

対面から生まれるもの

こんにちは、小西です。


6月より、平日に限り百貨店の通常営業が再開しました。

早速たくさんのお客様にお越しいただき、ありがとうございます。

皆様がジュエリーを纏った時の高揚感を一緒に感じられるのが何より幸せだと、改めて実感いたしました。


今日のブログは、私が対面販売について考えたことを書かせてもらいたいと思います。



休業期間中は、否が応でも「対面販売は必要なのか」という事を考えてしまいます。

対面ならではの良さだなんて安易に言うけれど、それって結局何なんだろう?ただ自分の仕事を正当化したいが為の言い訳じゃないか?…と。


ただ、久しぶりにお客様とお会いして色々な会話を交わす中で、「対面ならではの良さって、こういう事なのかも」という考えが、少し輪郭を帯びてきたように思います。



お客様の好みや持ち物を正確に把握したり、それに応じた適切な提案をする能力は、おそらくAIのほうが優れています。人間の記憶力には限界があるので、全てのお客様のデータを正確にインプットし続けることは難しい。

ただ「偶然性」を生み出すことに関しては、間違いなく人間のほうが長けていると思います。


インターネット上では、自分が求めている情報に辿り着くのはとても簡単です。しかし裏を返せば、想定している範囲内の情報しか得られないという事でもあります。

これまでの行動がパターン化され、計算機みたいに正解が弾き出される買い物は、スムーズで快適ではあるかもしれませんがちょっとつまらないかもしれません。


それに対して人間同士の対話はというと、想像通りのレスポンスが返ってこないなんて当たり前。自分とは違う相手の意見に触発されたり、それぞれの熱量が互いに呼応して感情が揺れ動いたり、思いもよらぬ方向へ対話が転がっていくことが多々あります。そんな「偶然性」に溢れた体験は、遠回りではあっても充足感をもたらしてくれるし、きっとAIにはできない事だとも思います。



先日とあるお客様へ、休業前にオーダー頂いたリングをお渡しいたしました。

当初はdeco laceのブレスレットが欲しいから価格が知りたいとお立ち寄りくださり、私も言われた通り商品の価格をお伝えするにとどまりました。

二度目に来店された時。ふと思い立ち、お似合いになりそうだから一度着けてみていただきたいとご紹介したリングが、想定外にお気に召したご様子でした。

「ブレスレットが欲しいと思っていたけど、どうしよう?」と迷われる姿を見て、「とてもお似合いですし、思ってもいなかったモノをそれほど気に入られたなら、間違いないのではないでしょうか」、こんな風にお話しした事を覚えています。


仕上がったリングをお渡しした後、「やっぱり今回はブレスレットよりリングにして正解でした」とメッセージを頂き、ふとしたご提案がお客様のセレンディピティに繋がったことを嬉しく思いました。


対面販売ならではの良さって、つまるところ「偶然性」そして「ピュアなコミュニケーション」なんだと思います。この2つが消失してしまったら、対面の必要性も無くなるかもしれません。

humのショップがお客様にとって、想像を超える出会いや自分らしくいられる関係性が見つかる場所でなければと、2度目の休業を経て考えました。


「誰が誰のために、どのように作るのか」を第一に考えているhum。

そんなhumのジュエリーを届ける手法にも、人間味を欠くことはできません。これからも場所はどうあれ、お客様とのコミュニケーションを大切に守っていきたいと思います。それがお客様の心を満たすことに繋がると信じて。

皆様との対話を通して、ジュエリーにまつわる様々な感情を共有できることを、楽しみにしております。




今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。


インスタグラム、フェイスブックも更新中です

Instagram

Facebook


-------------------------------------------


Instagram:@hum_customers

お客様とhumのエピソードをスナップショットと共にご紹介しております。お客様の数だけ紡がれる物語を読むと、幸せな気持ちを分けてもらえる気がします。ぜひご覧ください!


2021/06/02

【hum making】神田-vol.6

こんにちは、小西です。


神田の練習記録vol.6をお届けします。八角形リングに、2度目の挑戦です!

練習記録vol.5はこちら


Instagram:@hum_making



---------------------------------------------------------


Day 42


●シルバーの八角形リング

前回のメモを見て手順を思い出しながら、彫り進める。

前回の八角形練習の記録はこちら


① けがき(印つけ)→合格◎

② 彫り→ミルの横の線が汚いけど、ミル打ったら消えてしまうので及第点


前回は割と強くけがいたけど、最後の仕上げをする時、けがき線を消すのにすごく苦労した。なので今回はあんまり痕を残したくないところと、残さないと後で大変になるところを思い出しながら印をつけた。

ミルの横の線はストロークが長くて、綺麗に彫るのはまだ難しい(ストロークの長い線が苦手です)。

頭では左手の力を抜けば上手くいくとわかっているのに、癖なのか気付くといつもガチガチに力が入ってしまっている…。



Day 43


●八角形続き S字の彫りから

タガネを立ててオタフクの重みで彫り進めると、彫り跡が綺麗になる。

前回は葉っぱの形がシュッとしすぎたので、今回はふっくら丸みのある葉っぱを目指したところ、ぷりんと可愛らしくなってしまった。


●貞清さんのチェック

S字→もっと滑らかに。彫り直し。

彫り直した後はOKもらえました。


片切り、角の1枚葉のところを2カ所ほど盛大にミスした。他はいい感じ。

それにちょっと怪しい雰囲気になっても、なんとか自分で直せた気がします。



Day 44


●八角形続き

内側のミル打ちまで終えたあと、昨日ミスしたところを貞清さんに修正してもらう。

ミルが柄に干渉してしまった→打つ時にグリグリ押しつけすぎ、ミルが大きすぎる。

ミルと柄の間を彫り直す。外側のミルを打って裏面へ。


before&after(貞清さん修正前と修正後)



Day 45


●表面の外側ミル打ち→裏面

ルーペ使ってミルを打つ練習中。今まで奥から手前に向かって打っていたけど、重なりやすいので、左から右へ打つように。

いつも字を書くときに左→右に流れるからその感覚でやってみたけど、右にミルを持っているんだから右→左のほうが絶対やりやすいなと、打ち終わった後に気付いた。次回から右→左で。


●貞清さんチェック

彫り、ミル横の彫りと直線→OK

線が細くなりやすい角の部分をしっかり深く彫れると、パキッとした印象に見える。


片切りで葉っぱの周りを彫る時、補助線を先に入れることで、一枚葉がえぐれなくなった!

前回は、彫りを入れたらミルを打つスペースが消失してしまっていた。今回は表も裏もまだちゃんと生きています。



Day 46


●葉っぱの先端を尖らせる修正

ミルの線から彫り直しを入れる感じ。

最初はやり方がよくわからなかったけど慣れたら楽しい。無機質だった葉っぱに、生命力が出たように感じる。


●葉っぱの真ん中の線を入れて→内側のミル打ち

表はミルが大きすぎたので小さくする。ルーペで入れる練習。右→左へ。

入れたら、今度は小さすぎた、、、?



Day 47


●ミルを4号で入れたのが小さすぎたように思い、貞清さんに見てもらう

「4号はちっちゃいな…」とのことで、6号で打ち直すことに。

打ち直すが益々ひどくなる一方。見本で直してもらったところと天地の差、助けを求めて貞清さんの元へ…


●貞清さんからミル打ち直しのアドバイス

リングの内側から線に向かって押す。バリが出るのでぐりぐりしない。

ミルの打ち方も、奥から手前に倒す方法(ミルは横並びになる方向)だと見えないから、右から左に倒す方法(ミルは縦並びになる方向)が良い。ただしミルの先端が爪の間とか指に突き刺さらないように注意(まじで痛いらしい)。


アドバイス通りにやったら、上手くいった。すごい!魔法だと思った。



Day 48


●八角形 彫り・ミル打ち終わり→仕上げ


貞清さんから、ミルもっと丁寧になると良いねとのことで、次回はミルの練習へ。

直線は「まあまあ」良くなってきたらしい…?


仕上げの段階で、結構消えてしまう線がある。もっと深く彫る。


●森山さんから八角形の講評

・線の強弱が弱い

・比率が変わっても空間に収まる絵は一定にできるよう(これが絵が書けるということ)、練習する


2回目の八角形は、前回の良くなかった部分を良くしていこうと思ってやりました。

葉っぱの形がふっくらするように、ミルを打つスペースを無くさないように、角の一枚葉をきれいに残せるように。この辺りは工夫して改善できたと思います!

今回貞清さんから言われた新たな課題は、ミル打ちの完成度です。次から練習していきます。


左が前回(約2か月前)、右が今回


---------------------------------------------------------


神田の言う通り、今回は葉っぱの形がふっくらして、一枚一枚が粒立って見えるようになりました。同じ柄でも、彫り手が「どう彫りたいか」の違いがこんなにはっきり表れるとは、驚きです。月桂樹の模様に躍動感があって、私は今回の方が断然好きです!


前回は一枚葉の形を「削りすぎてしまう」事があったようですが、それも今回目立たなくなっています。補助線を先に彫るという工夫が功を奏したようです。

苦手意識のあるストロークの長い線も、少しずつ克服していけると良いですね。


ミル打ちはシンプルな装飾だからこそ、技術の差がわかりやすいですよね。

美しく粒の揃ったミルが打たれると、全体の雰囲気が格段に良くなると感じます。

次回はミル打ちの練習。頑張ってください!



Instagram:@hum_making


2021/05/30

狂騒の、2020年代

こんにちは、小西です。


今日は、今一番私が欲しいもの、そして今一番誰かにおすすめしたいものをご紹介します。

最近スタッフの所有率が上がっている、humete Combination collectionのフープピアスです。

先日インスタに写真を載せたところ反応が多数あり、いつも担当させていただくお客様からも「気になっています」というメッセージが届きました。

以前にご試着いただいた際「印象が強すぎるかも…」と仰っていた事を話題に出すと、「最近は強いイメージのアイテムを着けたいんです。仕事で前に立って何かをすることが増えてきているので、精神的に強くなりたくて」と。

精神的に強くなりたいのは私も同じだったので、なんだか嬉しくなりました。



さて、Combinationのフープピアスと、お客様の「強くなりたい」という言葉から、ふと連想したことがありました。

「狂騒の時代」…第一次世界大戦後、社会が大きく変化した1920年代のことです。

奇しくも今からちょうど100年前。経済面ではもちろんのこと、ジャズ音楽やアールデコスタイルが広まり文化も大きな成長を遂げました。

当時の社会の力強さを表現したのが「狂騒」という言葉です。


Combinationのフープピアスは、色のコントラストが特徴的です。単に2色を貼り合わせただけでなく、表のホワイトゴールドはブラックのメッキで仕上げ、裏のイエローゴールドは鏡面に磨くことで、黒と金の強い対比が生まれています。

このコントラストの強さから、なんとなくアールデコを連想したのかもしれません。実際アールデコの時代には、シノワズリからの影響を反映した黒と金、赤と金、といった配色のジュエリーが作られていました。


それに、コロナ禍で大きな変化を余儀なくされた現代には、「狂騒の時代」と共通する時代背景があるように感じられるのです。

まさか出掛けたり人と会うことがこんなにも難しく貴重になるなんて、これまでは思ってもみませんでした。特に私の仕事は人と会うことで成り立つものだったので、そのインパクトはあまりに大きすぎました。

今から100年前、狂騒と称される1920年代も同様、それ以前では考えもしなかったような変化が目まぐるしく起こったのだと思います。


メッセージを下さったお客様は、仕事内容のステップアップから「精神的に強くなりたい」と仰いました。その言葉にも自分自身を重ね合わせつつ、このコロナ禍でもう一つ感じていたのが、環境の変化に適応しきれていない自分の「弱さを認める強さ」が欲しいという事。。。

Combinationのピアスが持つ力強さが「狂騒の時代」と重なり、これからの生き方を示唆してくれているんじゃないかと私には思えたのです。



ここまで超・個人的な解釈を書いてしまいましたが、間違いなく言えるのは、humete Combination Collectionはhumのクラフトマンシップを手に取るように実感できる作品だという事。

hum staff blog「humete Combination Collection」


人の記憶に寄り添い続け、強く永く必要とされ続けるもの。

そういったものはインスタントな手法からは生まれないと考え、ひとつひとつ手間暇をかけたハンドメイドにこだわっています。humのジュエリーを大切にご愛用いただいている方なら、その作用をきっと実感してくださっているはずです。

豪奢品or必需品という単純な基準に当てはめることはできないし、あらゆるリアリティが希少になっていく時代では、人の心を打つモノや手触り感のあるモノこそ寧ろ必要だとも思います。



この記事に少しでも共感してくださった方には、勝手ながらhumete Combination Collectionを強くおすすめさせていただきたいと思います。

ちなみにREFINE METAL Collectionとのスタイリングもイチオシです。



今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。


インスタグラム、フェイスブックも更新中です

Instagram

Facebook

私がメンバーの皆様に励ましてもらうためのFacebookグループになりつつありますが、、、humに関連することなども書いております。

hum_makinghum_customersもよろしくお願いいたします


2021/05/26

【hum making】神田-vol.5

こんにちは、小西です。


本日は神田の練習記録vol.5です。

前回の練習記録はこちら


Instagram:@hum_making


----------------------------------------


Day 32


●彫り練習 新しい柄へ

巻き込む形の唐草模様を彫ってみる。


<貞清さんからのアドバイス>

→上下左右対象の柄と違って、唐草は絵としての全体の流れを意識して彫るといい。一つのパターンが前後の柄に干渉するように。


特に渦巻になっている部分が全然彫れず、どうあがいても悲惨な仕上がりに…。

葉の流れを意識することで何とか形になってきたが、彫りの部分は自分で試行錯誤するものの何も改善されず。言葉を失うほど…。


とりあえず1周を目指して彫り進める。初心を思い出す。



Day 34


●彫り 続きから

悪戦苦闘しつつ、3日掛かりでどうにか1周彫れた。線の強弱などを修正。

ただ何をしてもガタガタになる。たぶんタガネが悪くなっている?

別のタガネに変更→彫り跡は綺麗になったけど、彫り方が悪いのか線そのもののガタつきは直らず。

明日朝イチで見てもらう。



Day 35


●貞清さんによるチェック

・何も見ずに(お手本無しでも)、こういう柄が感覚で描けるようになるといい。

・柄の仕上がりは良い感じなので、そこに彫りの技術が追いついてくるといい。

バリを取ってもらったら、彫りが深すぎたかなと思ったところがそうでもなかったり、普通に彫れていると思ったところの線が細すぎたりした。


●タガネを研ぎ直してもらう

バリがない状態で綺麗なタガネを使ったら、前回よりは良く彫れるように。



Day 36


●彫り 新しい柄(桜)

心機一転、全く違う雰囲気の柄に。

せっかくなので真ん中にミルも打ってみた。

お花のような柄は、時間を忘れてずっとやり続けられる。楽しい!

ストローク短い柄は得意かも?

あと半周、明日続きから。


ちゃんと見るとバランスが悪かったりもしますが、ある程度のレベルで彫れたと実感できた時は、テンションとモチベーションが上がります!

(一番左が桜。右隣の唐草模様がガタガタなの、見えるでしょうか…。)



Day 37


●彫り 続きから

桜の柄一周終わり。

まだまだ不安定だし、バランスも悪かったりするけど、少しずつ上手くなってきたかも。

両サイドの線が細い。顕微鏡使うと、柄が小さくなりやすい。→肉眼との比率の差を思い出すように。



Day 39


●彫り 月桂樹

柄がみっちりしてしまっている。ピッチを詰めすぎた。

ピッチが狭いと細部が誤魔化されて見えるので、間隔をもっと広く取って修正する。


●貞清さんから

上手くなってきた!片切りタガネも◎

前までは片切りが下手だと言われていたのでうれしい。


1週間前に唐草模様を彫った時は目も当てられないくらい酷い出来で、どうしようかと思いました。

その後ストロークの短い柄を久しぶりにやったら結構良くなって、貞清さんの言う「同じ柄を続けるより、違う柄を一回挟むと成長がわかりやすい」というのを実感しました。



Day 40


●彫り 月桂樹続き→巻き込まない形の唐草模様

ストロークが長い線は、まだ得意になれない。


彫りにかかる時間の計測について、どういう測り方がベストか模索中。タイマーはどうしても押し忘れてしまうし、時計で測ると誤差が出てしまう。

計測の単位も、1週間単位で測るのか、1つの柄に対して測るのか検討中。


お客様のオーダー品を作る時も時間計測は必要なので、早く自分に合った方法を見つけなければと考えています。方法はともかく習慣づけるしかないのかも。



Day 41


●彫り 続きから

両サイドのミル打ち2/3まで完了。


●貞清さんより

ストローク長い線、強弱が難しいよね。彫り直しながらやるといいよ。

→彫り直しながらやっていたけど、深さが足りていなかった。もっと深くしてOK。


今やっている柄を彫り終わったら、シルバー八角形リングの2回目に挑戦します!


----------------------------------------


これまでにも増して、神田の試行錯誤が見えた回になりました。

苦手な事にトライして何度やっても上手くいかないとき、自分で自分が嫌になるほど辛いですよね…。

また得意分野をやることによって自信を取り戻せていたようで、安心しました!


二度目の八角形リング、前回と比べてどのような変化が見られるか楽しみです。

少しずつ目標に近付いていけると良いなと思います。


Instagram:@hum_making

2021/05/23

自分のスタイルと自転車

こんにちは、荒瀬です。


先日書いたhum RESTOREの記事で、代表・貞清に影響されて自転車を購入したことに触れました。

今日は、ジュエリー、洋服、自転車、全てに当てはまる「自分のスタイル」を作ることについてお話しします。



さて、以前からぼんやりと自転車が欲しいな、と思ってはいたものの、きっかけがなく買えずにいました。

ですが毎日事務所に停めてある貞清の自転車を見る度に、欲しい気持ちが高まっていき、自分が乗るならどんな自転車がいいだろう?と考えるようになりました。


何かを買うとき、必ず想像することが私にはあります。

それは、白いTシャツにアナトミカのジーンズ、コンバースの黒のハイカットという「基本の姿」。

この私らしいスタイルにマッチするかどうかを、買い物をする時の一番の判断基準にしています。

そうやって決めた自転車の条件は、4つ。

・ホリゾンタルフレーム(端正でスマート!)

・ブランドマークが主張しすぎずスッキリしていること(激しすぎるロゴはちょっと・・・)

・サドルとハンドルはブラウンレザー(クラシカルな雰囲気に)

・太めのタイヤ&カゴ付き(安全性と日常使いのしやすさはマスト!)


カジュアルな服装の多い私が乗る時のバランスを考えると、スマートでクラシカルな自転車が合うなと思ったんです。

この条件を基に、貞清と、ブルーラグ代々木公園店の松本店長に相談しながら、遂にマイバイクが完成しました。

そして以前の記事でも書いたように、週5日の自転車通勤を始め、私物ネックレスのhum RESTORE出品に至ります。


更に、買い物をする時に想像する基本の姿には、この自転車が加わるようになりました。



つい最近、季節の変わり目に新しいジュエリーを手に入れたいと思い、商品を色々と試着。中でも、JEWELRY MAKING FESTIVALでデザイナー・稲沼が着用しているのを一日中見ていたことで、とあるピアスが強く頭に残っていました。


例のスタイルで自転車に乗った自分がこのピアスを着けたら・・・、と想像します。


K18 のしっとりとした質感と2色のコントラストに、フルで施されたダイヤモンド。洋服のカジュアルな要素を和らげてくれそう。

フープのサイズは程よく、ブラックメッキによってシャープな存在感が際立ち、黒いフレームの自転車ともバランスが取れる。

全てがマッチして、このピアスを着けた自分の姿がはっきりと想像できました。(加えて、信頼のおける同僚たちからも「荒瀬さんっぽい」と背中を押してもらえたのも嬉しかった!)


こうして、humete Combination Collectionのフープピアスのオーダーを決めました。

もちろん、ピアス単体で見ても完璧です。

元々は強度を増すために生まれたコンビネーションジュエリー。それが現代のhumのアトリエで、手間と時間を掛けて作られる。職人の想いが込められたピアスは、身に着けるだけで自信が湧いてくるし、かっこいい。

鏡を見るたびに、「このピアスを選んだ数か月前の私、ナイス!」と自分で自分を褒めています。満足感がすごいんです。

ちなみに稲沼は、「テンションを上げたいから」このピアスを着けたままジムへ行くそう。私も実際に使ってみて、その気持ちがわかったような気がしています。



コロナ自粛をきっかけに自分の持ち物を見直して、むやみやたらにモノを買う・消費するということを考え直した方も多いのではないでしょうか?

かくいう私もその一人です。冒頭でお話しした基本の姿は、昨年春の休業期間中に断捨離をしたことで、頭の中が整理されたのか、自然と思い浮かぶようになりました。


昔から洋服はそれなりに好きで、いろいろなテイストのものを購入してきました。

基本はカジュアルで、オーバーサイズのカットソーやスウェットが大好き、でもたまにはレースのブラウスも着たい。

humだったら、メンズのシルバーリングがmy first humで、入社してから最初にオーダーしたのは華奢で繊細なテニスブレスレット。

私を知る人は意外と思うかもしれませんが、昔からピンク色も好きです。


あまり統一感が無いように思えますが、ただ一つ共通しているのは、自分が「好き、かっこいい」と心から満足できるものだけを選んでいるということです。

そういうものは値段の高い・安いにかかわらず、身に着けている自分に自信が持てる気がします。何より、そう思えるものでなければ楽しくないから。


こんな風に自分なりの基準を大事にすることが、基本の姿、いわば自分のスタイルを作ることに自然と繋がっていく気がしています。

流行や人の意見も気になるけれど、自分の審美眼とスタイルを持つと本当に必要なものを見極めやすくなるし、より心地良く、楽しく過ごせると思います。

hum staff blog「基本の型」



自転車の話が軸になってしまいましたが、ジュエリーの選び方を改めて考える機会にもなったので、シェアしてみました。

お付き合いいただきありがとうございました。


-----------------------------------------------------

[Instagram]

@yuko_konishi_

@hum_making

[Facebook]

小西祐子プロジェクトレポート



2021/05/21

【information】BRIDAL RING ORDER in KYOTO

友永です。


5月20日(木)より、TOMORROWLAND京都店にて”BRIDAL RING ORDER in KYOTO”が開催されています。


個性豊かなデザイナーズブランドのマリッジ・エンゲージリングが一堂に会するオーダー会。

ブライダルに限らずファッション使いも楽しめるような、デザイン性の高いリングが中心にセレクトされています。humも3月の渋谷店に続いて参加できることになりました。


京都店ではhumのマリッジリングを常時お取り扱いいただいておりますが、今回のイベントでは通常よりも豊富なラインナップで展開中です。


また、このイベントに向けたTOMORROWLANDバイヤーの和田氏とデザイナー稲沼の対談が、"Special Interview"としてホームページに掲載されました。

記事にある通り、和田バイヤーとはブランド設立当初からのお付き合い。

humを長く深く知る方ならではの視点から、ブライダルリングのデザインやディテール、クラフトマンシップを語ってくださっています。

"Special Interview" hum

ぜひご一読ください!




“BRIDAL RING ORDER in KYOYO”

5/20[thu]~6/6[sun]



---------------------------------------------------
Instagram:@hum_making


2021/05/16

bespoke -customer interview-

こんにちは、小西です。


本日は、hum JINGUMAE atelier&shopでエンゲージリングをフルオーダーしてくださったお客様のインタビューを掲載します。



彼女に内緒でエンゲージリングをオーダーしたいとご相談いただいた、W様。


リングへのこだわりや、デザインのイメージ、彼女への想い、、、

JINGUMAEの店長・古川と、職人・森山が、様々なお話を伺いながら承りました。

エンゲージリングに続いてマリッジリングもオーダーいただき、おふたりで受取りにご来店された際、インタビューに応じてくださいました。

W様の強い想いと、そこに呼応した古川と森山の提案が印象的な内容です。


--------------------------------------------------------


<お客様> W様・エンジニア / H様

<インタビュアー> 古川・hum JINGUMAE atelier&shop



【エンゲージリングをhumでフルオーダーされた理由】


-まずは、今回humをお選び下さった理由についてお聞かせください。


W様:

彼女が好きで憧れているブランドがhumでした。

少し前、ピアスをオーダーしに伊勢丹のお店へ行った時「こんな指輪がいいな」という話が出たこともあり、婚約指輪はhumで作ろうと決めていました。


-デザインや予算へのこだわりはありましたか?


W様:

大体の予算はあったけど、それよりは納得のいくものにしようと思っていました。

僕から見た彼女のイメージに合うよう、シンプル過ぎず、華やかさのあるデザインにしたいな、と。


最初に考えたのは、月桂樹の和彫りのリングに1石ダイヤが入ったような婚約指輪です。

イメージに合うデザインがあればそれにしていたかもしれないですが、ぴったり合うものは無かったんで、せっかくだしフルオーダーにしようと考えました。



【職人との対話】


-ご希望をお聞かせいただいた上で、職人と直接相談していただきながらデザインを決めていった流れでしたよね。


W様:

実際に職人の方と話をすると、「月桂樹のリングは元々こういうコンセプトなので、やるならこのような形が良いのでは」と、具体的な説明と提案をしてくれました。

作っている人のこだわりは大事にしたかったので、有り難かったですね。

彼女からはブランドのコンセプトや世界観が好きなんだと聞いていたし、humでしか作れないものを、という事はずっと考えていたので。


-元々のイメージとは少し違う形だったのと、あとは他の部分でもオーバーする内容でしたが、思い切りの良い決断をされた姿がすごく印象的でした。


W様:

背が高く指が長い彼女に似合うものを、という点でも、提案されたデザインは優れていると思いました。

自分が思い描いていたものよりこっちのほうが良いなと納得できる提案で、すごく気に入ったので、それでお願いしました。


【彼女へのサプライズ】


-以前制作したことのあるデザインの原型を元に、腕に月桂樹の彫りを入れ、世界にひとつしかないリングが仕上がりました。実際に完成したリングを見て、どのようなご感想を抱かれましたか?


W様:

近いデザインのサンプルとダイヤのルースを見ていたので、ある程度はイメージできていたんですが、想像以上にすごく華やかで素敵な指輪になりました。

あまりにも素敵だったので、思わず自分で着けちゃった(笑)


-お渡ししたとき、H様の反応はいかがでしたか?


W様:

旅先の車中で唐突に指輪を渡しました。彼女は予想していなかったみたいで、とにかく驚いていましたね。

予想してた?


H様:

予想してなかったし、ダイヤが大きくて、一瞬ダミーなのかと…。


W様:

渡した後、クールに構えていればよかったんだけど、「こういうデザインで、職人と相談して作った」という話をついつい力説してしまいました。良さを知ってもらいたくて。


(この辺りで、H様が涙をこぼされました。指輪へのこだわりは聞いていたものの、オーダーに至るまでのW様の強い気持ちや決断を、この日のインタビューを通して感じ取られた様子でした)


-力説したくなるほど、様々なこだわりを詰め込んでオーダーしてくださったリングですものね。私達も嬉しかったですし、H様もきっと喜ばれたのではないでしょうか。


H様:

私のスタイルに合わせてデザインを考えてくれたと聞いて、嬉しかったです。

しばらくしてから雑誌の婚約指輪特集を何気なく見たんですけど、全部同じに見えてしまって(笑)

本当に良い指輪を贈ってもらったなと、改めて感謝しました。

 


W様:

彼女のサイズがわからなくて、店員さんからも「サイズがわかってからオーダーしたほうが…」と言われたけど、どうしてもサプライズにこだわりがありました。

絶対に入るであろうサイズで作った結果、やっぱり大きかった(15号でオーダー→本来は約10号)。


-職人はサイズが変わることを見越して、後から直しやすいような工夫もしていました。


W様:

サイズ直しに出すまでの間、出かける時には、彼女がぶかぶかの指輪を人差し指に着けてきてくれて…。わざわざ着けてくれているその姿が嬉しかったですね。


--------------------------------------------------------


humのコンセプトや世界観が好きだという彼女の気持ちを尊重し、作り手の意図を大切にしてくださったW様だからこそ、今回素晴らしい作品を作り上げることができました。

一生に一度の大切な決断を私達にお任せくださり、大変光栄です。


W様 H様 心よりお祝い申し上げます

ありがとうございました!




今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。


インスタグラム、フェイスブックも更新中です

Instagram

Facebook

昨日公開した代表・貞清の声明文を受け、個人的な想いをFacebookグループに投稿しました。


2021/05/12

【hum making】神田-vol.4

こんにちは、小西です。

神田の練習記録vol.4をお届けいたします。

前回の練習記録はこちら



Instagram:@hum_making



----------------------------

 

Day25


●八角形リングの刻印と仕上げ (森山さんより教わる)

仕上げをしていると、ケガキの線の強さ、ミルのバリの出にくい打ち方が必要、などなど、、、気付いた事が多数。

リング内側のミルのケガキは薄めに、外は強めにする。

 

●銅板で彫りの練習を再開

月桂樹の続きを顕微鏡で。

線は綺麗になってきた。

シュッとした葉っぱになってしまっているので、もっとふっくらさせる。

 

今朝、初の八角形リングが完成しました。

実際の商品と比較して写真を撮ってもらう。


 

Day26


●彫り続きから

葉の形をふっくらと。シュッとしているよりも月桂樹らしい雰囲気になった。

湾曲した角度がきつくて線がガタついてしまう。曲げる時にタガネの角度をもっと起こす。

 

直線・尾っぽ練習

直線は顕微鏡でも見やすいけど、尾っぽはまだ慣れず裸眼の方が上手くいく。

彫り終わり→両サイドミル打ち。

1周目たまに斜めになってしまった。

2周目明日チェックしてもらう。

 

彫り 別の柄へ

裸眼で挫折した小さめの柄に、顕微鏡を使って再挑戦。




Day27


●新しい柄の続きから

太さ、角度、崩れたところの修正をするかしないかで、自分が成長するかしないかが決まる!

一周の最後、柄が一致しなかった→彫りながら柄を作るんじゃなく、次は最初に基準の印だけ作っておく。

 

曲線はまだガタつく時があるものの何となくしぶタガネの扱い方は安定してきた気が。

片切りは不安定。彫りすぎてしまう時がある。




Day28


●直線・尾っぽ練習

尾っぽ思い切りやりすぎたと思っていたけど、それくらいで良いらしい。

直線の歪みが無くなってきた。

 

銅板リングの彫り

ラスト1周、唐草の柄をリベンジ。長いストロークの線が、前より形になってきた。

これが終わったら、次は新しい銅板リング(4~5周)八角形2本目へ

銅板リングは事前に作ってあるので、彫り終わったらすぐ次に移れそう。

 

 

Day29


●唐草の続きから

「カーブは片側引っ掛ける」この意味がわかってきた。扱いはまだ難しい…。

普通に彫るとガタガタになるけど、引っ掛けると彫りの跡がきれいになる。抑揚もつきやすい。

小さい菱形が難しい。

ラスト1周終わり。新しい銅板リングへ。



Day30


●銅板リング、新しい柄から

両サイドの直線を、八角形リングで使った鋭角な方のタガネに変更。

柄の最初と最後が一致するよう、先に1周軽くけがきと彫り微調整。

ぱっと見はきれいになってきたけど、ちゃんと左右対象にはなっていない。



Day31


昨日の続き

4枚葉の柄の中央が一致せず、線と線の間が開いてしまった。

きれいにできた箇所もあれば、左右対象になってないところもある。片切りで修正はできるけど、それよりもちゃんと彫れるようになる。

銀杏の柄がガタつく。

一周終わり、次の柄へ

 

福岡から小野さんが来ていて、「毎日続ければ、年内に八角形リングを彫れるようになる目標は達成できそう」と言ってもらえました。引き続き頑張ります。




左が私が彫ったもの 右が商品



----------------------------


神田が初めて彫った八角形、想像していた以上に完成度が高くて驚きました!

勿論、まだまだ未完成の状態ではありますが、毎日共有してもらっている練習の成果が形として表れて嬉しいです。

 

私は直接練習を監督する立場にはないですが、日頃のレスポンスや飲み込みのスピードを見ていると、技術を習得するスピードも早いんだろうなと思っています。

年内の目標が達成されるのが楽しみです。



Instagram:@hum_making

2021/05/10

パートナーと着けるチェーンリング

こんにちは、小西です。


先日エンゲージリングの在り方について書いたところ、良い反響がありました。

humでブライダルリングやペアリングを探されている方から耳にすることが多いのが、「いかにも」なのは嫌、という声です。

humのブライダルコレクションはファッション性が高く、ありきたりではないものを求められる方にも好評ですが、お客様によってはもっと新鮮さのある見え方を希望されることも。そんなとき私は、よくチェーンのデザインをおすすめしています。


なぜチェーンなのか?その理由も含めて、今日はパートナー同士で着けるチェーンリングをご提案したいと思います。


チェーンリングの着け方で記憶に残っているのが、いつか代表の貞清から聞いた話です。

「特に男性は、昔買った結婚指輪がなんとなく気恥ずかしいと感じるようになる事がある。チェーンリングを重ねるとちょっと馴染むから、提案すると喜ばれることが多いよ」

確かこんな風に話していました。



どうも普通の指輪がしっくりこないという方でも、チェーンリングなら自然に着けていただけることがあります。

チェーンリングの良さは、少しくだけた雰囲気があるところ。かしこまりすぎたスタイルに違和感があるおふたりにはぴったりです。


「繋がり」「絆」といった意味合いを連想するチェーン。

デザインに意味を持たせて着けるジュエリーには、単なる装身具にとどまらない価値が生まれます。

チェーンリングには、エタニティリング等と並んで、パートナーシップを表現するのに相応しい意味合いがあると言えそうです。



「仕事の都合で結婚指輪は着ける機会がない」という方もいらっしゃいますが、左薬指に肌身離さず着けることに囚われる必要はないと思います。

ふたりで出かける時に着けたり、何でもない時にひとりで着けて楽しまれても良いのでは。


「指輪そのものに興味がない」という方もいらっしゃいますし、それはそれで良いと思うのですが、「全く興味がなかったけどhumは気に入って着けるようになった」というお声は多数聞きます。

特にチェーンリングは着用中の締め付け感も少なく、いかにも指輪、という佇まいではないので、違和感なく迎え入れていただけると思います。

パートナーへの想いをチェーンリングに託してみるのも、悪くないんじゃないでしょうか。




最近好きな作家さんが言っていて共感したのが、「自分の解釈は多く持っていたほうがいい」という言葉です。

常識とか慣習を完全に無視するのは難しいけど、それを自分なりの視点で色んな角度から捉えることは、自分らしく楽しく生きるのに必要だと思いました。


パートナーや家族の形が多様化している今、リングの選び方も多様で当たり前。

その中でもhumだからこそできるご提案を、今後も続けていきたいと思います。

私達の考えが、誰かの解釈を少し広げるきっかけになればと願っています。



今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。


インスタグラム、フェイスブックも更新中です

Instagram

Facebook

© hum staff blog
Maira Gall