2020/08/30

humete Combination Collection

こんにちは、小西です。

久しぶりに新しいコレクションを発表できることになりました。
2色の金属を貼り合わせた「humete Combination Collection」。
完成と発表までに月日を要しましたが、それだけ心血を注いだ作品です。

このコレクションの意図をきちんとお伝えするために、まずはコンビネーションジュエリーの歴史からお話しさせてください。

コンビネーションジュエリーの発祥は1700年頃だと言われます。
元々は、白いダイヤモンドをより白く、より美しく見せるために編み出されたテクニックでした。
当時はまだプラチナを溶解する技術がなく、白い金属であるシルバーにダイヤモンドをセッティングして、その内側にゴールドを貼り合わせたジュエリーが多く作られました。
シルバーは柔らかいため、ゴールドを合わせることで強度を増したのです。

1800年代半ばになるとプラチナの溶解が可能になり、プラチナとダイヤモンドやパールを用いたジュエリーが広まります。
1960年頃にはジュエリーが大量生産で作られるようになり、鍛造から鋳造へ移行することによって、手間のかかるコンビネーションジュエリーは少なくなっていきました。


以上のことから、技術が発達していない時代の知恵からコンビネーションジュエリーが生まれ、技術が発達した後は必要とされなくなったことがわかります。

では、なぜhumはこの2020年に、あえてオールハンドメイドのコンビネーションジュエリーを作るのか?
これが今日の本題になります。
宜しければ最後までお付き合いください。


humは“WORKING CLASS MOVEMENT”をスローガンに掲げ、職人の社会的地位向上を目指しています。
そして、誰が誰のために作るのか、どのようにして作るのかを大事にしています。
これはジュエリーを作るなら当然のことだと考えていますし、サステナビリティやトレーサビリティについて考えることが消費者にも生産者にも求められる現代では、更に重要度を増していく価値観であるとも思います。


端的に言うなら、今回のコレクションはhumの意思表明です。


このコンビネーションジュエリーは手作業でしか生産することができません。
手作業でしか生産できないということは、時間も手間も大いにかかります。
そして生産できる数は必然的に限られてしまいます。
それでもhumはオールハンドメイドにこだわります。

作り手の想いが込められたものからは、他とは決定的に違う「何か」を感じる事ができます。
それは見た目に表れる質感や表情、あるいは目には見えない空気感のようなもの。
そうやって想いを込めて作られたものだけが本当に必要とされ、人々の記憶に残るのだと思います。

だからhumは、時間と手間をかけてコンビネーションジュエリーを届けていきます。

本当に良いものだけを妥協せず作ることが生産者の責務である、という考え方は、これからもっと浸透していくはずです。
中途半端なものを作るくらいなら、何も作らないほうが良い。
「ものを作る」事に対しての、humの圧倒的な熱意を感じてもらえたら嬉しいです。


長々と堅苦しく語ってしまいましたが、2色の金属を貼り合わせたデザインは、見た目がキレイでカッコよくて、単純に良いな、と感じてもらえるのではないでしょうか。
是非一度お試しください。



「humete Combination Collection」
9/2(水)発売
※hum JINGUMAE atelier&shopのみ9/3(木)発売

「humete Combination Collectionトランクショー」
hum JINGUMAE atelier&shop  9/3(木)~9/8(火)
hum HANKYU UMEDA  9/11(金)~9/16(水)
hum ISETAN SHINJUKU  9/19(土)~9/27(日)


pierced earrings

bangle

ring


今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
お目にかかれる事を楽しみにしております。

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2020/08/24

時計とジュエリー

こんにちは、小西です。

修理に出したままずっと取りに行くことができていなかった時計が、先日ようやく手元に戻ってきました。
この時計は実家でたまたま見つけました。
「ゼンマイを巻くのが面倒」という理由で、父が購入してすぐに使わなくなったようです。
なぜ手巻きの時計を買ったのかさっぱり理解できませんでしたが、私が使いたいと申し出ると二つ返事で譲ってくれました。

私の腕にすっと馴染む薄型のケース。王道のシンプルでクラシックなデザイン。何よりhumのジュエリーと相性が良いところが気に入っています。
ゴールドのブレスレットやバングルを合わせるのも好きですが、最近はhumeteチェーンブレスレットを重ねづけすることが多いです。

歴史と貫禄を感じるヴァシュロンコンスタンタンの時計は、私の年齢やキャラクターとのギャップが大きすぎて不釣り合いなのは否めません。
でも、そのギャップも自分の個性にしたい、そしてやがてはこの時計に相応しい女性になりたい、と思って着けています。


ジュエリーを選ぶ際、時計との相性を重視する方は多いのではないでしょうか。
また、ジュエリー同様それぞれに特別なストーリーが生まれるアイテムでもあると思います。

今回は普段から時計を愛用しているスタッフに、自身の時計、そしてその時計とhumのジュエリーのコーディネートを紹介してもらいます。



土屋悟史(職人)
60年代のオメガ シーマスター600と、humeteチェーンブレスレット。年代物の時計にゴールドとダイヤがmixされたシルバーブレスは相性が良く、この組み合わせが気に入っています。

時計には、作業中でも着けるので大きすぎないこと、シンプルであること、視認性の高さを求めます。
これは年代特有のふっくらした風防が気に入って、2年半ほど前に購入しました。手持ちのhumeteチェーンブレスレットとの相性が良かったことも決め手。

humeteチェーンブレスレットはシンプルだけど作りは凝っていて、どんな時計にも合わせやすいです。時計のベルトの色を変えるだけで全く違った印象に見えるのも面白い。
若い頃からシルバーアクセサリーはよく買っていましたが、購入直後は気に入っていてもしばらく経ってから飽きる事がよくありました。
毎日着けても飽きないジュエリーを見つけることは、意外と難しいのかも・・・


荒瀬あかね(office)
カーキのスカートとTシャツというカジュアルかつミリタリーな要素もある洋服に、メンズの時計とチェーンリングを合わせました。それだけだと全体的に重たくなるので、テニスブレスレットと10連リングで繊細な雰囲気を纏えるように。
手元だけではなく、全身のバランスを意識するように心がけています。

この時計は2015年に30歳の記念として購入しました。SEIKOのもので、琺瑯の文字盤が特徴です。
ずっと、メンズのボリュームがある時計が欲しいと思っていました。シンプルで程よくカジュアルで、仕事でもプライベートでも気兼ねなく使用できるようなもの。
琺瑯特有の柔らかい光沢が気に入ったのと、文字盤を制作している琺瑯職人さんのお顔が見えるというのもこの時計を選んだ大きなポイントです。

普段から愛用している時計にジュエリーを合わせることで、全体の雰囲気やバランスがガラリと変わります。皆様もいろいろな組み合わせを試して、自分だけのコーディネートを見つけて楽しんでください。


小野誠(WORKSHOP NANOKAWA
シルバーブレスとピンクゴールドの時計を重ねづけ。更にイエローゴールドのプレートリングをプラスして、華やかなコーディネートを楽しんでいます。

時計は1995年製のフランクミュラー。
手で磨かれてエッジが程よくとれているケースや、手間を惜しまず一つ一つ鏡面に磨かれたインデックス。創業して間もない頃の作品で、手作りならではの温かみがあるところが気に入っています。
出会いは、歴代のフランクミュラーの時計を展示販売するイベントでした。
フランクミュラーが好きな知人に連れられて行きましたが、当時の私はフランクミュラーにはさほど興味がありませんでした。
しばらく見学していると、このラウンド型のクロノグラフに目が釘付けに。
36mmと小ぶりなピンクゴールドのケース、黒のダイヤルをベースに螺鈿のように輝くインデックス、ルーペで見ないと気づかないくらい小さなブランドロゴ、そして一目見ただけで伝わってくる手作り感・・・、一目惚れでした。

後日知人に黙って試着しに行ったり、値切ってみたり、いざ買おうとお店に行ったらその知人にばったり会ってしまい気恥ずかしかったり、購入するまでの出来事も思い出深く愛着ある時計です。

時計やジュエリーは、10年後の自分を想像して選ぶと良い買い物ができると思います。背伸びするのも良い経験です。



いかがだったでしょうか。
ジュエリーも時計も、積み重ねた年月や様々な出来事が、独特の風合いに変わっていきます。
自分だけのストーリーを紡いで、自分だけの味が滲み出るジュエリーや時計は、何物にも代えられない宝物になりますね。
皆様のお話もぜひお聞かせください。



今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
お目にかかれる事を楽しみにしております。

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@yuko_konishi_

2020/08/16

プロの販売員


こんにちは、小西です。

今日は、私が考える「プロの販売員像」についてお話しさせてください。

私事ですが、販売の仕事に就いてから15年近くが経ちます。
まだまだ至らない点も多いですし、日々勉強する事ばかりですが、「私はプロの販売員なんだ」という自覚を持つよう意識しています。


「プロ」とは、その分野において専門的な知識や技術を持つ人のことだと言えます。
では、「プロの販売員」とは具体的にどういう人を指すのか。
最近私が体験した接客が良い例になりそうなので、ご紹介いたします。


先日、フェイスパウダーを探しに化粧品売り場へ行った時のことです。

声を掛けてきた美容部員さんに「マスクが汚れにくい薄付きのパウダーを探しています。ファンデーションを塗るとマスクに付くので最近は日焼け止めしか塗っていません。でも誰かと食事に行く予定のある日は、ノーメイクだと嫌で・・・」と伝えました。
その美容部員さんは「かしこまりました」と言って、商品を紹介してくれました。

紹介されたのはスティック型の練りファンデーションでした。
マスクがファンデーションで汚れるのが嫌なのに、と思いましたが、説明を聞いて納得でした。

「薄付きのパウダーを朝塗っても、マスクは汚れにくいかもしれませんが夕方には崩れてしまいます。変に崩れてしまうと、その上からパウダーを重ねても上手くのりません。」
「朝は日焼け止めだけ塗っておいて、待ち合わせの前にカバーしたい部分だけにファンデーションを塗ればきれいに見えます。この商品はオイル配合で、夕方になって皮脂が浮いた肌にも指だけで馴染ませやすいです。」


私は、「この人はプロだ」と思いました。
専門的な知識に基づいて私の悩みを解決してくれたからです。

私が抱えていた悩みは、「ファンデーションを塗ってマスクが汚れるのが嫌」、「でも人と会う時はある程度きれいに見せたい」。
この美容部員さんは私の悩みに対して、「マスクを外さない間は日焼け止めしか塗らない」そして「人と会う直前に、馴染みの良いファンデーションを部分的に塗る」という解決方法を提示してくれました。

もしこの美容部員さんが私の注文通り薄付きのフェイスパウダーを売っていたなら、
恐らく私の悩みは解決されなかったはずです。


「無理に売るな。客の好むものも売るな。客の為になるものを売れ」
かの有名な松下幸之助氏の言葉です。

この名言を体現している美容部員さんに出会って、お客様にとって最善の提案ができてこそプロの販売員なのだと、改めて肝に銘じました。


買い物が好きなので接客を受ける機会も多いのですが、プロの仕事を感じさせてくれる人に出会うと感銘を受けます。
高級なブランドだから必ず良い販売員がいるという訳ではありません。
ふらっと入ったコンビニでレジ打ちのバイトさんからプロ意識を感じる事もあります。

私も常に「プロの販売員」でいられるよう、日々精進してまいりたいと思います。



今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
お目にかかれる事を楽しみにしております。


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2020/08/09

leading ring


こんにちは、小西です。

只今hum JINGUMAE atelier&shopでは、「leading ring」という企画を開催しています。



2年ほど前、友人から突然「母がhumにリングを見に行きたいらしい」と言われた事がありました。
「お母さん、ジュエリー好きやったっけ」と尋ねると、ずっと興味がなかったけど最近なぜかリングが欲しくなってきた、と。
そんな時に私がhumに勤めていることを思い出したという訳でした。

店頭で色々と見てもらい、最終的に提案したこちらのhumeteのリングをオーダーしてくれました。
ジュエリー初心者なので、
・何にでも合うデザイン
・締めつけや引っ掛かりのない着け心地
・ひとつで満足できる主役級の存在感
この3つを重視したセレクトです。

後日、「デザインも着け心地も気に入っているけど、何よりヨガの最中にリングが目に入ると、もうひと頑張りする気力がわいてくるのよ。ずっと着けてなかったけどリングって良いね」と言ってもらえました。
ジュエリーの意義を再認識した言葉でした。

hum JINGUMAE atelier&shopの店長である古川からも、同じリングにまつわる話を聞きました。

ご主人様と一緒に飲食店を営まれているお客様。
コロナ禍でご自身のお店も影響を受け、不安な状況が続いているとの事でした。
なんとか気合を入れて踏ん張りたいという想いで、ずっと憧れていながらも買えずにいたこちらのリングをオーダーしてくださったそう。
刻印した文字にはこの状況を前向きに捉えようという気持ちが込められていて、お客様にとって一生忘れられないリングになるはずだと、古川は言います。


この二人のエピソードからは、リングがもたらしてくれる+αの意味を改めて感じることができます。


今回の「leading ring」では、そんな+αの意味を主役級のリングに掛け合わせてご提案しています。



leading ring」というタイトルには、「主役」、そして「誘導」という意味を込めました。
たった一つのお気に入りのリングに気持ちが導かれて、思考や行動が変わる。
そんなポジティブな効果が生まれたら嬉しいです。






今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
お目にかかれる事を楽しみにしております。

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2020/08/01

Kumo Long necklace


こんにちは、小西です。
きょうはKumo Long necklaceのご紹介です。


出かける前に姿見を見て、「ちょっと物足りないかな?」と感じる事がありますよね。
そんな時の救世主が、このKumo Long necklaceです。
1本着けるだけでコーディネートが締まりますし、程よい華やかさを演出してくれます。

上半身のボリューム感や華やかさをプラスするのによく使われるのは、帽子やスカーフなどだと思いますが、アイテム自体の存在感が強いので、コーディネートのテイストによって合う合わないが大きく分かれてしまいます。

あくまでもさりげなく主張してくれるKumo Long necklaceは、どんなコーディネートにでも合わせられます。

一番のポイントは、70cmという絶妙な長さ。
一粒ダイヤモンドのネックレスで40cm前後のものはよくありますが、70cmのこちらはモダンな印象がぐっと強まり新鮮です。
縦のラインを強調し、顔まわりが華やかになると同時にスタイルのバランスが整います。


1本でも使いやすいKumo Long necklaceですが、コーディネートも色々とお楽しみいただけます。

シルバーチェーンのネックレスを重ねて、こなれた雰囲気に。

華奢なネックレスを重ねて、フェミニンに。

合わせるピアスも選びません。
今回はhumeteのチェーンモチーフのピアスでコーディネートしてみました。

ネックレスとピアスをコーディネートすると、顔まわりが一段と印象的に見えますね。

近頃は、ネックレスを着けなくなったという人が多いようです。
私自身もネックレスを着ける機会がめっきり減ってしまいましたが、やはり顔まわりの印象に変化をつけるなら、ネックレスは欠かせないなと改めて感じました。

華奢なロングチェーンと小さな一粒ダイヤモンドが胸元で揺れると、表情が明るく見えるだけでなく、着ている洋服までも少しクラスアップして見えるような気がします。
ネックレスはもう要らないと思っている方にこそ、一度お試しいただきたいと思います。



今回ご紹介したKumo Long necklaceと、コーディネートに使ったピアスは、現在hum online storeでも販売中です。
ぜひアクセスしてみてくださいね。



今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
お目にかかれる事を楽しみにしています。

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Maira Gall