2020/05/24

hum IWATAYA

こんにちは、小西です。


ホームページ、インスタグラムで発表した通り、hum IWATAYA531日で閉店させていただく事になりました。

humは自社のアトリエを持ち、自社で職人を雇用し、オーダーを受けてからひとつひとつハンドメイドでジュエリーを制作しています。
ブランドの1番の特色であり強みでもあるこのような体制は、新型コロナウィルスの影響による店舗休業や経済状況悪化のダメージがより速く、直接的に経営面まで届く要因となりました。


hum IWATAYAは、20182月にオープンしました。
それ以前は長年のあいだ、岩田屋で年に1~2回のペースでPOP UPを開催するのが恒例になっており、福岡や近隣県のお客様との関係性を少しずつ築き上げてきた結果、晴れて常設店となりました。

私がhum IWATAYAに着任したのは20192月。
オープン以来、WORKSHOP NANOKAWAを立ち上げるために東京から福岡へ拠点を移した小野が店長を務めていましたが、いよいよ本腰を入れて本業のほうに専念するタイミングで、私が大阪から異動してきたかたちです。

20195月、常設になって以来初めてプロモーションスペースでのイベントを開催することになり、スタッフと三人四脚で準備をすすめました。
デザイナーの稲沼も来店し、古くからの顧客様にも新しい顧客様にもお楽しみいただけ、イベントは大成功でした。

そんな良い思い出もたくさんあれば、辛い思い出もあります。

試行錯誤を重ねる中で、上手くいかない時は落ち込む事も、行き詰まってしまう事もありました。

ですが、文句を言いながらも頑張ってくれるスタッフ、見守り続けてくれる上司、朗らかで温かい福岡のお客様、がんばってねと送り出してくれた大阪のお客様、、、その他たくさんの人達のおかげで、hum IWATAYAを今まで続けてこられました。


hum IWATAYAの閉店と同時に、スタッフ二人が退職することになります。
福岡の直営店は他に無いので致し方ないことではありますが、オープンから今までhum IWATAYAを支えてくれていた二人なので、本当にショックで、残念です。
  
そんな時たまたま目にしたのが、CAMPFIREの代表取締役である家入一真氏の「すべての別れは一時的なもの」という言葉。
一度別れても、生きている限りはまたどこかで合流できる。
510年といったスパンでまた再会して一緒に仕事をすることだってある。
そのように考えて、今回の事を受け入れようと決めました。

お客様の事も同様です。
hum IWATAYAで出会った皆さまと再会できる日がくると信じて、今後も精進してまいりたいと思います。


そんなこんなで、私は6月からhum HANKYU UMEDAの店頭に再び立つことになりました。
また気持ちを新たにして頑張りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。


最後に、hum IWATAYAの最終営業日まで店頭に立ち続けてくれる栗山の私物コーディネートを載せたいと思います。
彼女の真摯な対応に信頼を寄せてくださるお客様は多く、私もいつも頼りにしていました。
もう一人のメンバーである長友は一足早く最終出勤を終えており、あいにく写真を載せることができず残念ですが、二人には心からの感謝の気持ちを伝えたいです。
ありがとうございました。






今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
店頭でお目にかかれる事を楽しみにしております。


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2020/05/12

humete chain bracelet

こんにちは、小西です。
本日は、humのアイコン的存在であるこちらのブレスレットを改めてご紹介いたします。


hum online store
オンラインストアがスタートしてから、インスタで商品に関するお問い合わせを頂くことが増え、店舗にお越しいただくことが難しい状況でニーズに合わせた発信内容を考えなければと改めて思うようになりました。

私は「その人だから似合う」「その人にしか似合わない」ご提案をするのが好きなので、このような形で定番品を不特定多数の方に向けておすすめすることに対して、少し苦手意識がありました。
ですがこのブレスレットの最大の魅力は様々な着け方ができるところなので、5パターンのお客様像をイメージして、それぞれにご提案したいスタイリングを組んでみようと思いました。
同じ洋服に同じブレスレットでも、ここまで印象の違うスタイリングができるんだ、という事が伝わればいいなと思います。


■カッコつけすぎるのは柄じゃないから、肩の力を抜いてさりげなくおしゃれをしたい方。
同じhumeteシリーズのバングルと合わせて、ミニマルなムードの中にセンスの良さが漂うスタイリングがおすすめです。

■かわいいものやフェミニンなテイストが好きだけど、それだけでは物足りなくなってきた方。
華奢なジュエリーのなかにhumeteチェーンブレスレットを1本プラスして、ただ可愛いだけでなく芯のある女性らしさを表現してみては。

■色んなことを経験して色んなファッションも楽しんできたからこその、貫禄や落ち着きがある方。
潔いスタイリングがあなたのオーラを引き立てます。存在感のあるアイテムを、数を絞って組み合わせて。

■自分が信じるものや好きなものがハッキリしている、ぶれない芯を持っている方。
ブレスレットとリングをhumeteチェーンで揃えた主張強めのスタイリング。humeteチェーンは他にネックレスとピアスもあるので、思い切って全部揃えるのもカッコイイと思います。

■もっと私の個性を理解してもらいたいと思っている方。
デザイン性の強いアイテム同士を自由に組み合わせて個性を演出。あとは自分らしく振舞うだけであなたの魅力が引き立つはず!



このhumeteチェーンブレスレットは、humで一番人気のロングセラーアイテムです。
お客様はもちろんスタッフの所有率も非常に高いのですが、私はと言うと「みんな持ってるしなぁ」というひねくれた理由で、ずっと購入していませんでした。

ある日、いつものようにコンバースのスニーカーを履いた時。
ふと、「これってみんな履いてるのに、私もずっと飽きずに履いてるよなぁ」と思いました。

小学生の頃に友達が履いているのを見て、「私もこれを履きたい!」と強く思ったコンバースのオールスター。
母にねだって買ってもらい、嬉しくてずっと自分の足元を眺めていたことを覚えています。
それ以来、中学生になっても、高校生になっても、大人になってからも、何度も買い替えながらコンバースを履き続けています。
今でこそジャックパーセルや他のブランドも履くようになりましたが、20代半ばくらいまではスニーカーは絶対コンバース、それもオールスターだけでした。

そんなことを思い出していたら、自分にとって「しっくりくる」ものは、周りがどうだとかは関係なくずっと自分のスタンダードであり続けるんだなと思いました。


humeteチェーンブレスレットの新しいデザインが発表された、2019秋冬コレクション。
そのブレスレットを試着した時、今日ご紹介した一番人気のタイプとは少しだけ違うバランス感に、「ちょっといいかも」と感じました。
その「ちょっといいかも」を信じてオーダーしたのですが、何度か着けているうちに「しっくりくる」感覚がどんどん強くなって、今では毎日のように着けるスタンダードな存在になっています。
また、みんなが持っているものだとしても、合わせるジュエリーや洋服、メイクや香水などによって、人とは全然違うスタイリングができるんだという事も改めて実感しました。

もし、このhumeteチェーンブレスレットが気になっているけどどうだろう?と迷っている方がいらっしゃったら、
「なんか気になる」「欲しいかも」というご自身の感覚を、信じてみていただきたいなと思います。
そして、今日ご紹介したスタイリングはあくまでもサンプルなので、ご自身にしかできないスタイリングを見つけていただけたら嬉しいです。


hum online store


今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
またお目にかかれる日を心待ちにしております。

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@yuko_konishi_

2020/05/05

ジュエリーを身につける理由

こんにちは、小西です。

店舗が休業に入ってからはジュエリーから離れた内容の記事が続いていたので、今日は本筋に戻ってジュエリーの話をしようかなと思います。



突然ですが、なぜ私達はジュエリーを身につけるのでしょうか?

衣服、靴や鞄、時計などと違って、ジュエリーは機能性・実用性を伴わないアイテムです。
言ってしまえば、無くても特に困らないもの。
なのに何故、ジュエリーを必要とするのか。
もちろんマナーや慣習として求められる場合もありますが、実はそれ以外にも、ジュエリーの果たす意味や役割が存在します。
私が考える「ジュエリーを身につける理由」は、大きく分けて2つあります。



1  静かに自己主張する

ヘアメイクや衣服はぱっと見たときの印象に大きく影響しますが、ふと目を止めた時にやんわりと印象づけるのがジュエリー。
これは私自身のことですが、「心の声」みたいなものをジュエリーに代弁させているように思います。

例えば、「私を舐めるな!」とか。気持ちが折れそうなときに、「折れるもんか!」とか。

似たような事を先日インスタにも書いたところ、こんなコメントをいただきました。
「ジュエリーは自分の輪郭を際立たせてくれる」 
他の部分では表現しきれないディテールをジュエリーで描ききる、というような意味合いなのかなと思い、きっとこの方は素敵な着けこなしをされているのだろうなと想像しました。

いろんな制約やしがらみの中で生きるのに疲れてしまうこともありますが、自分の意志を託したジュエリーを身につけることで、静かに自己主張を続けていける気がします。


2  形にならないものを形として残す

家族が増えた時の決意。仕事が上手くいった時の達成感。人生に迷った時の葛藤。
このような思いは本来目に見えないものですが、ジュエリーにその思いを込めて身につけることで、形あるものとして残すことができます。

私が梅田阪急店から岩田屋店に異動になった時、これを機に新しいことにチャレンジしようと思い、初めてピアスホールを開けることにしました。
初めてオーダーしたhumのピアスには、新しい環境で成長するんだという当時の野心が宿っている気がして、1年以上経った今でも同じピアスだけを着け続けています。

忘れたくない思いがジュエリーに宿った時、それは形あるものとして持ち主に寄り添い続けます。



以上の2つの理由を踏まえた上で、ジュエリーの意味と役割を実感する象徴的なエピソードをご紹介したいと思います。


梅田阪急店にいたころ、子供への思いを込めて肌身離さずに着用できるバングルをオーダーしたい、というお客様がいらっしゃいました。
詳細は割愛しますが、お子様に対して「生きていること自体が奇跡のよう」だと感じていらっしゃったお客様。

デザイナー来店イベントにお越しいただき、稲沼とのご相談の上で、
・お子様への気持ちを特殊なカスタムで刻印する
・落としたり無くしたりすることのないよう、留め具部分にセーフティパーツを二重で付ける
このような形で、大切なお子様への思いを託していただきました。

出来上がったバングルをご覧になったお客様のご感想は、「(セーフティパーツが)天使の羽根みたい!」。
私にとって子供は、かけがえのない幸せを運んできてくれた天使みたいな存在だから…と、大層喜んでくださいました。
お客様の思いがジュエリーにぴたりと重なったのが、目に見えて感じ取れた瞬間でした。


店頭でお客様と接していると、このような瞬間に立ち会うことが多くあります。
そんな時に必ずと言っていいほど頂くお声が、「一生大切にします」「将来は子供に受け継がせます」。
意志や思いが宿ったジュエリーは、持ち主にとって「無くてはならないもの」になり得るのです。



なぜジュエリーを身につけるのか。
結局のところは人によっても違うし、時と場合によっても違ってくると思います。
ただ、humでジュエリーの販売に携わる身としては、そこに意味をなくすことだけはしたくないなと思います。

これまでジュエリーとお客様の間に様々なストーリーが生まれるのを見てきましたが、それは持ち主にとって間違いなく「必要なもの」「無くてはならないもの」でした。
お客様の思いとジュエリーの意味を繋ぎ、ストーリーを紡ぐことで、笑顔になっていただく。
これが私のミッションです。



先日humのオンラインストアがオープンいたしましたが、対面で接客することができない代わりに、こちらのブログやインスタグラムで色々とお話しできればと考えております。
オンラインショッピングにもお客様それぞれの意味やストーリーを持たせることができるよう、私に出来る事を実践していきます。



今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
またお目にかかれる日を心待ちにしております。

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Maira Gall