久しぶりに新しいコレクションを発表できることになりました。
2色の金属を貼り合わせた「humete Combination Collection」。
完成と発表までに月日を要しましたが、それだけ心血を注いだ作品です。
このコレクションの意図をきちんとお伝えするために、まずはコンビネーションジュエリーの歴史からお話しさせてください。
コンビネーションジュエリーの発祥は1700年頃だと言われます。
元々は、白いダイヤモンドをより白く、より美しく見せるために編み出されたテクニックでした。
当時はまだプラチナを溶解する技術がなく、白い金属であるシルバーにダイヤモンドをセッティングして、その内側にゴールドを貼り合わせたジュエリーが多く作られました。
シルバーは柔らかいため、ゴールドを合わせることで強度を増したのです。
1800年代半ばになるとプラチナの溶解が可能になり、プラチナとダイヤモンドやパールを用いたジュエリーが広まります。
1960年頃にはジュエリーが大量生産で作られるようになり、鍛造から鋳造へ移行することによって、手間のかかるコンビネーションジュエリーは少なくなっていきました。
以上のことから、技術が発達していない時代の知恵からコンビネーションジュエリーが生まれ、技術が発達した後は必要とされなくなったことがわかります。
では、なぜhumはこの2020年に、あえてオールハンドメイドのコンビネーションジュエリーを作るのか?
これが今日の本題になります。
宜しければ最後までお付き合いください。
humは“WORKING CLASS MOVEMENT”をスローガンに掲げ、職人の社会的地位向上を目指しています。
そして、誰が誰のために作るのか、どのようにして作るのかを大事にしています。
これはジュエリーを作るなら当然のことだと考えていますし、サステナビリティやトレーサビリティについて考えることが消費者にも生産者にも求められる現代では、更に重要度を増していく価値観であるとも思います。
端的に言うなら、今回のコレクションはhumの意思表明です。
このコンビネーションジュエリーは手作業でしか生産することができません。
手作業でしか生産できないということは、時間も手間も大いにかかります。
そして生産できる数は必然的に限られてしまいます。
それでもhumはオールハンドメイドにこだわります。
作り手の想いが込められたものからは、他とは決定的に違う「何か」を感じる事ができます。
それは見た目に表れる質感や表情、あるいは目には見えない空気感のようなもの。
そうやって想いを込めて作られたものだけが本当に必要とされ、人々の記憶に残るのだと思います。
だからhumは、時間と手間をかけてコンビネーションジュエリーを届けていきます。
本当に良いものだけを妥協せず作ることが生産者の責務である、という考え方は、これからもっと浸透していくはずです。
中途半端なものを作るくらいなら、何も作らないほうが良い。
「ものを作る」事に対しての、humの圧倒的な熱意を感じてもらえたら嬉しいです。
長々と堅苦しく語ってしまいましたが、2色の金属を貼り合わせたデザインは、見た目がキレイでカッコよくて、単純に良いな、と感じてもらえるのではないでしょうか。
是非一度お試しください。
「humete Combination Collection」
9/2(水)発売
※hum JINGUMAE atelier&shopのみ9/3(木)発売
「humete Combination Collectionトランクショー」
hum JINGUMAE atelier&shop 9/3(木)~9/8(火)
hum HANKYU UMEDA 9/11(金)~9/16(水)
hum ISETAN SHINJUKU 9/19(土)~9/27(日)
pierced earrings
bangle
ring