2020/10/25

REFINE METAL COLLECTION -RMP発足からコレクション発表まで-

こんにちは、小西です。

今年5月、DOVER STREET MARKET GINZAでローンチを果たした“REFINE METAL COLLECTION”が、いよいよ11月4日よりhumの直営店にて発売となります。

ゴミとして廃棄されたスマホや電化製品に含まれる金属資源を、“都市鉱山”と呼びます。
日本に蓄積されている都市鉱山の量は膨大で、世界でも有数の規模。
この有用な資源を活用していこうという動きは、鉱工業、電子産業など各業界でも活発になっています。
そして、既に流通している金属の大半が、都市鉱山由来の再生金属だと言われています。

国内の都市鉱山から回収され精錬(※)を経てピュアになった貴金属を、humは“REFINE METAL”と名付けました。
2018年よりREFINE METAL PROJECT(RMP)を立ち上げ、このサステナブルなシルバーやゴールドの普及を目指して啓蒙活動を続けています。

REFINE METAL COLLECTIONは、REFINE METAL“だけ”を用いて制作された初のジュエリーコレクションです。

(※精錬…部品から抽出され、特殊な工程を経て純金や純銀に再精製されること)

ジュエリー業界初の試みとなるコレクションを制作するにあたり、humはオリジナルのチェーンをデザインしました。

大抵のチェーンジュエリーは過去のどこかにルーツやモチーフが存在しますが、これまでの常識を覆すようなコレクションにするためには、生産方法や職人の体制までを計算した上で、一からデザインする必要がありました。
サステナブルな視点のプロジェクトを掲げておきながら、作るにあたって残業や過重労働が生まれてしまっては本末転倒だからです。

このチェーンはREFINE METALの線を手で曲げ、組み上げて作るので、製造工程で他の金属が混入することがありません。
特殊な技術を必要とせず、アトリエの誰もが制作に携わることができるので、1人の職人に負荷が掛かりすぎるということもありません。


REFINE METAL PROJECTの発端は、「ジュエリーブランドが果たすべきCSRとは?」という問いでした。
元々、お持ちのジュエリーを作り替えるリモデルも行っていた中で、アトリエメイドを旨とするブランドとして、もっと社会的意義や社会的価値に紐づいたアクションがあっても良いのではないか。

当時、ファッション業界でもようやく環境問題への意識が高まり始めていました。
そこで、ジュエリーの本質的な「サステナビリティ」「トレーサビリティ」を追求し、「素材を循環させること」「出処の明らかな素材を使うこと」を目指すべきでは?と思い至ったのです。


2018年の夏、GINZA SIXでのPOP UP STOREに足をお運びくださった方も多いと思います。
ここで初めてインスタレーションを行い、正式にREFINE METAL PROJECTを発表しました。
ご来場くださった皆様には不要になった携帯電話の回収にご協力いただき、REFINE METALを使ったジュエリー制作に向けて第一歩を踏み出すことができました。

そこからコレクションを発表するまでに要した年月は約2年。
素材のサプライヤーから、「都市鉱山由来の金属のみを納品しました」という証明を発行してもらえる環境が整うまで、そう簡単ではありませんでした。

今となっては常識となりつつあるサステナビリティやトレーサビリティですが、当時はまだピンと来ていない人も多数。
特にジュエリーに関しては製造工程が一般的に知られていないこともあり、
「なぜ貴金属の出処を明確にする必要があるのか?というような、そもそもの説明を地道に繰り返していく状況だった」 
humのジェネラルマネージャーを務める友永は、こう振り返りました。

職人で代表取締役の貞清は、
「途中、明らかに世間の潮目が変わったと感じた瞬間があった」と言います。
そこを境に、何度も話し合いを重ねてきたサプライヤーとの交渉が一気にまとまったそう。

近い将来REFINE METALがジュエリー業界のスタンダードになると信じて活動を続ける内に、いつの間にか世の中の意識が同じ方向を向き始めたのです。

シルバーやゴールドにも選択肢があることを皆様に知って頂き、更にはREFINE METALが生産者からも消費者からも積極的に選択される世の中を作っていくことが、RMPの目標です。

誰もがREFINE METALを選べる環境を整えていくため、このプロジェクトは新たな局面に差し掛かってきています。
まずはこのコレクションをきっかけに、ジュエリーの新しい価値観について興味を持っていただければ幸いです。

 
REFINE METAL COLLECTION”そして“REFINE METAL PROJECT”については広報のインスタグラムでも度々触れられておりますので、ぜひご覧ください。


次回はコーディネートのご提案など、商品を詳しくご紹介いたします。


今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。 

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@yuko_konishi_

2020/10/18

leading earrings

こんにちは、小西です。


本日は、hum JINGUMAE atelier&shopにて開催中の企画「leading earrings」をご紹介いたします。



humeteシリーズのシンプルで小ぶりなフープピアスは、既にお持ちの方も多いと思います。

主張しすぎないベーシックなピアスは必須アイテムと言えますが、更に存在感のあるものがあれば完璧です。


今回の「leading earrings」では直線と曲線をキーワードに、スタイリングの主役になるピアスを集めました。


凛とした表情を見せたい時には、直線的なフォルムを。

エレガンスを強調したい時には、曲線的なフォルムを。

その日の「こう見せたい」という自分像に合わせてピアスを選んではいかがでしょうか。



まずは、直線が印象的なデザインからご紹介してまいります。

Deco laceのフープピアスは、全体的なフォルムだけでなく線材そのものも直線で構成されています。

3種類のサイズ展開がありますが、一番大きいタイプはインパクト抜群。

どんな場面でも注目を浴びそうです。


シャープすぎるものは苦手だという方には、このような揺れるロングピアスにトライしていただきたいと思います。

ロングピアスからも直線的な要素が感じられますが、繊細な揺れ感が出るものなら品良くまとまります。


曲線的なフォルムなら、異素材のコンビネーションが目を引くhumeteチェーンモチーフが一押し。

もっとインパクトが欲しい方には、色のコントラストが美しいコンビネーションフープピアスもおすすめです。

どちらも意志の強さを感じさせつつ、瀟洒なスタイルを作ってくれます。



いかがだったでしょうか。

ヘアメイク同様、顔の印象を大きく変化させることのできるピアス。

もちろん定番として使いやすいものは必要ですが、着けるだけで背筋がしゃんと伸びるような、そんな特別なものがあっても良いですよね。


鮮やかな赤いリップのように、ワンランク上のスタイルを演出する「leading earrings」。

ぜひこの機会にhum JINGUMAE atelier&shopへ足をお運びくださいませ。



“leading earrings”

hum JINGUMAE atelier&shop

-11/1[sun]



今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。



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2020/10/11

Bracing

 こんにちは、小西です。


前回は気分をフラットにしてくれるジュエリーでしたが、本日は気分を明るくポジティブにしてくれるジュエリーをご紹介いたします。



10月のhum ISETAN SHINJUKUは、「Bracing」というテーマでパールにフォーカスを当てています。

ニットやコートなど秋冬のファッションに取り入れたいパールジュエリーを、幅広く展開しております。


humでは約9mm~13mmと様々な大きさのパールを使用していますが、今回特におすすめしたいのは、12mmや13mmの大きめのパールをあしらったリング。

ざっくりと編まれたニットや厚手のアウターには大粒のパールが似合います。

パールの他にも存在感の強いリングをコーディネートして、ボリューム感のある洋服に映えるジュエリー使いを楽しんではいかがでしょう。


アームが「D」の形になっているリングは、指と指の間にパールが乗るデザインで、見た目が新鮮なだけでなく着用感も優れています。

大粒のパールでも収まりが良い形状で、手や指を動かす時のストレスが少ないのがポイント。

これまでパールのリングを敬遠していた方でもチャレンジしていただきやすいと思います。


ちょっと上級なテクニックですが、リングとブレスレットを色違いのパールでコーディネートするのも楽しいです。



また会期中は、online限定のピアスをhum ISETAN SHINJUKUの店頭でも展開いたします。

会期終了後はhum online storeのみの販売となりますので、気になる方はこの機会にご試着してみてください。




手洗いやアルコール消毒の回数が増え、パールは着けづらいと感じる事もあります。

確かにデリケートな素材ではありますが、有機的な光沢や色合いはパールならではのもの。

新しい季節のファッションをパールで彩ることは、とても優雅だと感じます。


実用的なものや機能的なものではなくても、美しいと感じるものに意味を見出すことができたら、気持ちに少しゆとりが生まれるのではないでしょうか。

この企画で、元気を貰えるパールジュエリーとの出会いがあれば嬉しいです。


“Bracing”

hum ISETAN SHINJUKU

-10/31[sat]




今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。



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2020/10/04

flat mood

こんにちは、小西です。

今日はhum HANKYU UMEDAの10月の企画についてお話しさせていただきます。


テーマは「flat mood」。

当たり前だったことが当たり前ではなくなり、慌ただしく過ぎてしまった今年の春夏。

変化していく環境に適応しようとするあまり、肩に力が入りすぎてしまって、少し疲れを感じることもあったのではないでしょうか。


今回の企画では、プレーンでオーソドックスなブレスレットを集めました。

過度な装飾の施されていないシンプルなブレスレットは、ワンマイルウェアなどのラフな装いにもぴったり。

特にどこへ行くでもなく、親密な人と過ごしたり一人で寛いだり・・・

心身共にリラックスして過ごす時間でも、気張らず着けられるようなジュエリーのご提案です。


一押しは、IDプレートのブレスレット。

hum HANKYU UMEDAでは通常展開のないメンズラインのアイテムですが、“flat mood”のテーマに合わせて期間限定で展開いたします。

hum特有の艶消しや燻しの仕上げによって、ソリッドなIDプレートにもどこか有機的なニュアンスが感じられます。
ゆったりしたシルエットの洋服ともちぐはぐにならず、リラックス感のあるスタイルにはもってこいのアイテムです。
華やかなデザインではありませんが、全身のバランスを整えてくれる存在です。


こちらは“Next bauhaus”のバングル。
機能美を追求したミニマルなバングルは、IDプレート同様にソリッドな印象。
直線的なデザインで、ルーズなスタイルをさりげなく引き締めてくれます。
ずっしりとした重量感が心地良く、不思議と感情の凸凹が均されていくような感覚に。


ちなみに、私にとっての“flat mood”なジュエリーはこちらです。
誰に会う訳でも何をする訳でもないような休日には、このピアスとバングルだけを着けることが多いです。
いつも個性的なジュエリーをたくさん着けているので、地金のシンプルなものだけを厳選して着けることが良い気分転換になっています。



ジュエリーは単なる「装身具」としてだけではなく、様々な意味や役割を担うことができます。
この“flat mood”でご紹介するのは、疲れを癒やし心を穏やかにしてくれるようなジュエリー。
誰かと会う時に煌びやかなジュエリーを纏うのも楽しいですが、たまには自分を癒やすため、自分を労るためだけにジュエリーを着けるのも良いものです。

日常をリセットするように、シンプルで上質なブレスレットと共に穏やかなひとときを過ごしてみてはいかがでしょう。





今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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Maira Gall