2021/06/06

対面から生まれるもの

こんにちは、小西です。


6月より、平日に限り百貨店の通常営業が再開しました。

早速たくさんのお客様にお越しいただき、ありがとうございます。

皆様がジュエリーを纏った時の高揚感を一緒に感じられるのが何より幸せだと、改めて実感いたしました。


今日のブログは、私が対面販売について考えたことを書かせてもらいたいと思います。



休業期間中は、否が応でも「対面販売は必要なのか」という事を考えてしまいます。

対面ならではの良さだなんて安易に言うけれど、それって結局何なんだろう?ただ自分の仕事を正当化したいが為の言い訳じゃないか?…と。


ただ、久しぶりにお客様とお会いして色々な会話を交わす中で、「対面ならではの良さって、こういう事なのかも」という考えが、少し輪郭を帯びてきたように思います。



お客様の好みや持ち物を正確に把握したり、それに応じた適切な提案をする能力は、おそらくAIのほうが優れています。人間の記憶力には限界があるので、全てのお客様のデータを正確にインプットし続けることは難しい。

ただ「偶然性」を生み出すことに関しては、間違いなく人間のほうが長けていると思います。


インターネット上では、自分が求めている情報に辿り着くのはとても簡単です。しかし裏を返せば、想定している範囲内の情報しか得られないという事でもあります。

これまでの行動がパターン化され、計算機みたいに正解が弾き出される買い物は、スムーズで快適ではあるかもしれませんがちょっとつまらないかもしれません。


それに対して人間同士の対話はというと、想像通りのレスポンスが返ってこないなんて当たり前。自分とは違う相手の意見に触発されたり、それぞれの熱量が互いに呼応して感情が揺れ動いたり、思いもよらぬ方向へ対話が転がっていくことが多々あります。そんな「偶然性」に溢れた体験は、遠回りではあっても充足感をもたらしてくれるし、きっとAIにはできない事だとも思います。



先日とあるお客様へ、休業前にオーダー頂いたリングをお渡しいたしました。

当初はdeco laceのブレスレットが欲しいから価格が知りたいとお立ち寄りくださり、私も言われた通り商品の価格をお伝えするにとどまりました。

二度目に来店された時。ふと思い立ち、お似合いになりそうだから一度着けてみていただきたいとご紹介したリングが、想定外にお気に召したご様子でした。

「ブレスレットが欲しいと思っていたけど、どうしよう?」と迷われる姿を見て、「とてもお似合いですし、思ってもいなかったモノをそれほど気に入られたなら、間違いないのではないでしょうか」、こんな風にお話しした事を覚えています。


仕上がったリングをお渡しした後、「やっぱり今回はブレスレットよりリングにして正解でした」とメッセージを頂き、ふとしたご提案がお客様のセレンディピティに繋がったことを嬉しく思いました。


対面販売ならではの良さって、つまるところ「偶然性」そして「ピュアなコミュニケーション」なんだと思います。この2つが消失してしまったら、対面の必要性も無くなるかもしれません。

humのショップがお客様にとって、想像を超える出会いや自分らしくいられる関係性が見つかる場所でなければと、2度目の休業を経て考えました。


「誰が誰のために、どのように作るのか」を第一に考えているhum。

そんなhumのジュエリーを届ける手法にも、人間味を欠くことはできません。これからも場所はどうあれ、お客様とのコミュニケーションを大切に守っていきたいと思います。それがお客様の心を満たすことに繋がると信じて。

皆様との対話を通して、ジュエリーにまつわる様々な感情を共有できることを、楽しみにしております。




今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。


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Maira Gall