タイトルの「ボディポジティブ」、こちらの記事でも少し触れたテーマです。
以前書ききれなかった個人的な思いを、今日はじっくり語らせていただきたいと思います。
まず「ボディポジティブ」とは、画一的な美の基準から解放され、多様な個性を讃えようという考え方です。
フランスで痩せすぎているモデルの活動を禁止する法令が施行されたのが2017年。
これを受けてLVMHとケリングがタッグを組み、女性はサイズ34以上、男性はサイズ44以上のモデルしか起用しないと表明しました。
モデルが心身共に健康でいられること、また、若い世代に現実離れした美のイメージを植え付けないことを目指したこのムーヴメントは加速度を増し、今ではプラスサイズモデルがランウェイで活躍する姿を目にするようになりました。
「痩せているだけが美の条件ではない」という価値観が広まることで、これまでならメインストリームに現れることのなかったような個性的なモデルが脚光を浴びるようになり、彼女らの活動は多くの人に勇気を与えています。
しかし、ボディポジティブとはプラスサイズを称賛することだ、という誤解が多く生まれているようです。
私はランジェリーが好きで海外のブランドをよくチェックしているのですが、特に好きなブランドのひとつに「Lonely」があります。
サイズ展開が幅広く、ブラはノンパデッドのものがほとんどで、ありのままの体型を活かすランジェリーだと言えます。
イメージビジュアルには様々な年代・人種・体型のモデルを起用し、まさにボディポジティブなブランディングを行っています。
https://m.facebook.com/TheLonelyHearts/より引用 |
もちろんプラスサイズの人たちを否定するようなことがあってはならないし、企業体質や業績不振など、様々な理由があったのでしょう。
ただ、ボディポジティブな世の中だからスレンダーなモデルを起用してはいけないのか、努力して鍛えた身体は現代の価値観にそぐわないのか?
では生まれながらにして痩せ型の人は不健康なのか、そもそも全員が同じように健康でなければいけないのか?
・・・という違和感が、個人的には拭いきれないのです。
ボディポジティブの本質って、きっとそこじゃないよなあ、と。
ボディポジティブは、ダイバーシティを推進するムーヴメントのひとつ。
「痩せている体型だけが美しい」という考え方はアップデートされるべきですが、痩せすぎは駄目、ダイエットは駄目、生まれ持った身体を好きにならなければ駄目、というようでは本末転倒になってしまいます。
humが4Cの基準に当てはめることのできないダイヤモンドを積極的に使う事も、私は同じように捉えています。
「白く輝くダイヤモンドだけが美しい」という価値観に共感はできないけど、決してそれを否定するつもりはありません。
ただ私は個性豊かなダイヤモンドのほうに魅力を感じていて、その魅力を理解してくれる人が増えたら嬉しい、そんなシンプルで純粋な思いなのです。
少し話が逸れてしまいました。
綺麗事に聞こえるかもしれませんが、人の美しさは外見で決められるものではなく内面ありきなのだと、ここ最近思うようになりました。
「自分がどうなりたいか・どうありたいか」と「自尊心(セルフラブ)」が確立されている人こそが、どんな外見であれ一人の人間として美しく魅力的なのだと思います。
生まれ持ったふくよかな体型を自分らしさとして愛するのも良い。
スレンダーな体型に憧れボディメイクに励み自信をつけるのも良い。
大事なのは、世間や他人が決めた価値観ではなく、自分自身の価値観で生きること。
そして、自分の美意識と他人の美意識、自分の身体と他人の身体、これらが必ずしも同じではないことを理解できていれば、自分が傷つくことも誰かを傷つけてしまうことも少なくなるはずです。
最後に、Lonelyのブランドコンセプトになっている言葉を引用して終わりたいと思います。
私はLonelyのこういうところに共感しているのだなあと、改めて感じました。
「Lonely Lingerie, for women who wear lingerie as a love letter to themselves.」
いつかLonelyのランジェリーについて、もっと詳しくご紹介できればと思います!
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
またお目にかかれる日を心待ちにしております。
インスタグラムでブログの更新情報をお知らせしています
↓
@yuko_konishi_